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アメリカ女子代表が賃金平等求め上訴へ…男子も協調姿勢「サポートしていく」

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2019年の女子W杯で最優秀選手と得点王に輝いたMFミーガン・ラピノー(写真右)

 男子代表との賃金格差の是正を求める訴訟を提起し、第一審で損害賠償請求を退けられたアメリカ女子代表選手団が8日、判決を不服として上訴した。アメリカ『CNN』などが報じている。

 訴訟は2019年3月、アメリカ女子代表の28選手がアメリカサッカー連盟に対して提起。同等の仕事を行っている男子代表と女子代表の選手に賃金格差があるとして、6600万ドル(約70億円)の損害賠償を求めていた。

 第一審のクラウスナー裁判官は、現状の賃金体系は女子代表チームが過去に男子代表と異なる賃金体系を求めたことに起因しているとして「遡及して男子同様の賃金体系を適用することはできない」と判断した。女子代表は試合とは無関係に報酬が支払われ、男子代表は選手がキャンプに参加するたびに報酬が支払われる規定となっているという。

 一方、テレビ番組『ABC』に出演した女子代表のMFミーガン・ラピノーは「男子との契約だったら3倍の金額だったはず」と賃金体系自体を批判。「総報酬で見れば女子は少し多いというかもしれないが、その時期には2度のW杯で優勝したし、ほぼ全ての大会で優勝した。だが、支払い率が全く異なっている」と述べ、対等な賃金率を求めている。

 なお、男子代表の選手協会は今月4日、女子代表の敗訴を受けた声明を公式サイトで発表。「女子選手たちが平等な賃金を獲得するための努力において、男子選手も共にあり続ける。1年半の間、女子選手は男子選手と同等の給与を達成することを連邦に提案してきた。上訴する予定であることを理解しており、それをサポートしていく」と女子代表を支える姿勢を示している。

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