beacon

将来はオルンガのように“ずば抜けた”選手へ。東海大福岡の大型レフティーFW小川真尋は速さに加えて強さも

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半、強引にゴールへ迫る東海大福岡高FW小川真尋

[8.18 人工芝張り替え完成試合 岡山学芸館高 2-1 東海大福岡高 岡山学芸館高人工芝サッカー場]
 
 目指す姿は、“ずば抜けた”プレーヤーだ。東海大福岡高のFW小川真尋(3年)が目標とする選手として名を挙げたのは、柏で7戦連発中のFWオルンガ。「Jリーグのレベルだったらずば抜けていると思う。点も獲るし、足も速いし、フィジカルも、高さもある。ガタイも違いますけれど、FWとしてはあれくらい仕事ができるようになれば良いと思います」と理由を口にした。

 小川は個の能力の高さに注目のFWだ。50m走5秒9の快足と181cmの高さを持つ大型レフティー。「自分はスピードやフィジカル面、シュート・キックのパンチ力は負けない自信がある」と言い切る。

 7月までは4-3-3システムのサイドアタッカーとして起用されてきたが、現在は4-4-2のFW。ゴールがより近くなった小川は、8月の東海フェスティバルでもゴールを連発した。「どれだけゴール前でボールを受けて(左)足を振れるか。足を振れたら点にできると思っている」というだけに、現在は抜け出すスピードなどを重視し、シュートシーンを増やすことを心掛けている。

 意識は高い。コロナ禍で思うような練習ができない中、器具を購入して自宅で肉体改造。この数か月で約6kgの増量に成功し、体重は71kgまで増えた。取り組みを始めたのはFW転向前だったが、「今までは相手を背負ってよりもスピード勝負という感じだった。スピードも落ちていないと思いますし、それに力強さとかフィジカル面でも相手のCBとかねじ伏せられたら良いと思って、身体も鍛えているという感じです」。より強力なアタッカーになるために努力した成果が身体を一回り大きくし、仕掛けやプレーのバリエーションを増やしている。

 この日は同じく能力値の高いFW瀬川瑠樹(3年)との2トップで先発した。大丸忠監督が「より2トップの良さが出やすくした」と説明する2トップでの起用だが、前半9分に小川の放った左足シュートはダフって枠外へ。本人は「自分はここに置いたら左足で絶対に決めるという、前半もタッチですぐに置いて振ったんですけれども、あそこでしっかり仕留められるようにしたい」と悔しがる。

 また、後半9分には縦への仕掛けでDFの前に入ったものの、DFに上手く身体を当てられてバランスを崩し、シュートまで持ち込むことができなかった。この日は後半「2トップの足が止まった」(大丸監督)ことも課題に。小川は「東海は運動量もどこよりも走らないといけない」と自覚しており、秋冬へ向けて改善していくつもりだ。

 大学進学が有力だが、4年間掛けて足りないものを補い、強みをスケールアップさせること。そして、FWでも、サイドアタッカーとしても“ずば抜けた”選手になって、上のステージで活躍する。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2020

TOP