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仙台育英はMF豊倉博斗が強気のドリブル。主将の責任感表現し、逆転勝ち導く

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仙台育英高MF豊倉博斗主将は左サイドで果敢な仕掛けを見せた

[8.29 スーパープリンスリーグ東北第1節 仙台育英高 3-1 尚志高 仙台育英学園多賀城キャンパス]

 仙台育英高はスーパープリンスリーグ東北開幕戦を3-1で逆転勝ち。主将の左MF豊倉博斗(3年)は「『一人ひとり目標を持ってやって』と前日に伝えて、その中で個人個人できた人もできなかった人もいるんですけれども、攻撃陣はじめ良い意識できたので、良いゲームになったと思います」と頷いた。

 豊倉は言葉がけだけでなく、チームを背中で牽引した。秋田の仁賀保中出身、1年時から先発を務めるサイドアタッカーは、得意のドリブルで真っ向勝負。序盤から個々の技術力の高い尚志高にボールを握られる展開だったが、豊倉は速攻からドリブルで仕掛けて敵陣でセットプレーを獲得していた。

 怯まずに仕掛けたのは、キャプテンとしての責任感が強かったから。「今年からキャプテンになって、初めての試合だったので、より引っ張って行けるようにプレーすることも心掛けていて、それが今日は成功できたと思います」と胸を張った。

 アタッカー陣の強気の仕掛けが仙台育英にセットプレーをもたらし、CKから同点。豊倉は後半も左サイドで縦へ持ち出してからクロスを上げるなど持ち味を発揮していた。右のMF田澤佳允(3年)やMF明石海月(2年)含めて両ワイドの仕掛けは今年の仙台育英の強みになりそう。この日はFW佐藤遼(2年)、FW吉田健太(3年)の強力2トップが試合を決めたが、ワイドの攻撃力も光っていた。

 豊倉は「自分の強みは突破力だと思っているので、どんどん仕掛けて行く。自分のサイドから突破してシュートやクロスでアシストを示していくこと。試合を通して苦しい時間もあると思うので、そういう時間帯での声掛けは意識してやっています」。突破しきれなかったシーンやミスもあったが、今後も変わらずに仕掛けを続けていく意気込みだ。

 豊倉は1月の全国高校選手権準々決勝(対帝京長岡高)の前半19分に涙の負傷交代。その後、離脱も強いられた。新型コロナウイルスの影響もあって仲間たちと十分にサッカーができていた訳ではない。まずは目の前の1試合1試合を楽しみながら、チームを背中で引っ張り続けること。そして、昨冬涙で終えた選手権の8強超えに挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)
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