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横浜FMで開花のJ・サントスが二桁ゴール達成!! アピールポイントは2発直前“全力守備”

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横浜F・マリノスFWジュニオール・サントス

[10.24 J1第28節 FC東京0-4横浜FM 味スタ]

 序盤から劣勢が続いていた横浜F・マリノスを救ったのはFWジュニオール・サントスの決定力だった。後半9分からわずか3分間で奪った2ゴールにより、今季のゴール数は二桁に到達。柏レイソル時代は出場機会さえ得られなかったストライカーが、上位クラブへの異例移籍で素質を開花させている。

 前半から決定機を連発していたFC東京に対し、なかなか効果的にボールを前線に配給できずに苦しんでいたこの日の横浜FM。それでも相手のシュートミスに何度も助けられると、今季途中に加入した背番号37の爆発力が試合展開を一変させた。

 まずは後半9分、右サイドを駆け上がったFWエリキのパスを受けたJ・サントスはDF渡辺剛とのデュエルを制し、落ち着いた左足シュートで先制点を奪取。さらに11分には、今度はMFマルコス・ジュニオールの縦パスでもたらされた跳ね返りのボールを足元で受けると、相手DFと駆け引きしながら右足で流し込み、瞬く間に2ゴールを重ねた。

 劣勢の中での2発は相手の戦意を削ぐのに十分だった。その後、苛立ちを見せたMFアルトゥール・シルバがDF松原健への暴力行為で退場処分を下されると、数的優位に立った横浜FMは後半アディショナルタイムに2点を追加。ミッドウィークに行われた名古屋戦(○2-1)から中2日での連戦ながら、4-0の大量点差で連勝を収めた。

 大きなターニングポイントとなったのは、紛れもなくJ・サントスの2ゴール。それでも試合後のオンライン取材で、殊勲のストライカーは謙虚な言葉を続けた。「2ゴールはすごく嬉しく思っているが、この試合はみんなのハードワークが目に見えた試合だった」。そこで誇らしげ振り返ったのは決定力ではなく、先制直前の後半6分に自らのバックパスが相手に奪われたシーンだった。

「個人的には2得点を決める前に中盤でボールを失って危ないシーンがあったが、そこで相手を追いかけてボールを奪った。そういうプレーがみんな出ていたので、チームの強みになった」。

 J・サントスはバックパスを奪われた直後、敵陣への突破を見せるFWディエゴ・オリヴェイラにに向かって全力でスプリント。自陣深くまで追いかけ、最後はスライディングで止めていた。「スタミナがあるならチームの力になろうと、身体を張って少しでも力になれるように頑張った」。そういった意識がチーム全体で共有されていたからこそ、劣勢を打破する2ゴールに結びついたという手応えがあるようだ。

 また今季10ゴールという結果に関する質問に対しても、「この場を借りて横浜F・マリノスに感謝したい」と切り出した。昨夏にJ2時代の柏に加入したが、FWオルンガからポジションを奪えず、今夏までの1年間で出番は大半が途中出場の9試合のみ。自身を見出してくれた横浜FMに「自分を信じてピッチに出してくれて、サッカーを見せる機会を与えてくれた方々に感謝したい」と語った。

(取材・文 竹内達也)
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