beacon
TOP > NEWS > 記事詳細

「“今年こそは”という想いが強い」済美が松山北に4-0でリベンジ。9年ぶりの全国へ前進:愛媛

このエントリーをはてなブックマークに追加

先制点を奪ったFW玉上集翔を中心に歓喜の輪を広げる済美の選手たち

[10.24 選手権愛媛県予選準々決勝 松山北高 0-4 済美高 GF新居浜A]

 第99回全国高校サッカー選手権愛媛県予選は24日、準々決勝を行い、松山北高済美高が対戦。FW玉上集翔(3年)の先制ゴールをはじめ4得点を奪った済美が4-0で快勝した。31日の準決勝では、帝京五高と対戦する。

 1か月前に県1部リーグで対戦した際は、4-1で松山北が勝利。今季2度目となった対戦で済美がリベンジを果たした。大敗の原因となったのはセットプレーからの失点だったため、「セットプレーからの失点で流れが悪くなり、立て続けに連続失点した。その反省点を活かしてセットプレーに重きを置いて練習してきた。立ち上がりから皆で集中して試合に入れた」(DF藤澤昂謙、3年)。

 相手がリスタートから繰り出す攻撃だけでなく、正確なキックを持つ松山北MF竹田隆之助(3年)らの配球をしっかりとシャットアウト。地上戦でも、スピードのあるMF生鷹柊(3年)らの突破を封じ込め、失点を回避し続けた。

 一方で攻撃は上手く行かない場面が目立った。本来は自陣からしっかりとパスを繋ぐチームだが、この日はリスクを回避するため無理せずロングボールを選択。しかし、「繋げばリズムが作れるのに、相手にお付き合いして(ロングボールを)蹴ってしまった」(宮本敬士監督)印象が強く、思い通りに試合の流れを掴めない。

 立ち上がりからフィニッシュまで持ち込めない時間が続いたが、前半22分には相手ゴール前で仕掛けたFW加藤駿介(3年)が倒され、PKを獲得。このチャンスで玉上が左隅に決めて試合を動かした。さらに後半3分、左CKを玉上がゴール前へ蹴り込む。MF佐伯拓哉(3年)が競り合ったこぼれを加藤が豪華に決めて、松山北を引き離した。

 前回敗れた際の悔しさを晴らすようなセットプレーからの2ゴールで流れを傾けた済美は、以降も「玄人好みの選手」(宮本監督)である技巧派MF矢野俊輔(3年)を中心にパスを繋ぎながら、チームの狙いである連携による崩しから見せ場を作る。27分には左クロスを途中出場のMF村上頼(3年)が合わせて、3点目。試合終了間際にもカウンターからMF黒川秀誠(2年)がゴールネットを揺らし、4-0で試合を終えた。

 大勝に終わったが、済美からは満足した様子は見られない。「結果としては勝てましたけど、最初の点がどうなるかで結果は違った。決して自分たちがやりたいサッカーが全部できたわけではないけど、要領よく点が獲れたのが大きかった。まだ良くて7割。チームの波もあるので、悪い時は半分もできない」と話すのは宮本監督。より厳しい試合が待ち構える準決勝以降は、チームの特徴であるコンビネーションによる崩しの回数をいかに増やせるのが鍵となる。一方で、「今日は集中して守備ができていた」(宮本監督)と準決勝以降に繋がる収穫を得たのは大きい。

 済美は2004年、土屋誠前監督の指導の下、創部3年目で初優勝。いずれも現在愛媛FCに所属するFW藤本佳希、MF渡邉一仁ら4人のJリーガーも輩出したが、近年は全国大会出場から遠ざかっている。それだけに全国行きに懸ける想いは強く、藤澤が「9年間も全国に行けていないので僕たちの代で全国に行って、活躍したい」と口にすれば、玉上も「昨年、一昨年と比べて“今年こそは”という想いが強い。あと2試合に向けて練習から頑張っていきたい」と続ける。大勝で得た勢いを無駄にせず、まずは準決勝に向けて万全の準備を進めていく。

(取材・文 森田将義)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2020

TOP