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日本一を知るルーキーが“二強”破る連続アシスト! 鳥栖U-15出身の宮崎日大DF石川「高校サッカーで見返したい」

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宮崎日大高DF石川大翔(1年)

[11.8 選手権宮崎県予選決勝 鵬翔高2-3宮崎日大高 ひなた宮崎県総合運動公園サッカー場]

 日本一の味を知る逸材ルーキーが宮崎日大高に初の全国出場権をもたらした。準決勝と決勝で連続アシストを記録したDF石川大翔(1年)は試合後、「大きな舞台に1年生から出て、アシストができてすごくうれしい」と初々しく喜びを語った。

「落ち着きと判断力はずば抜けている。相当に場数を踏んできた子だから、本当に落ち着いていたなと思います」(南光太監督)。

 指揮官がそう太鼓判を押す石川は1年生で唯一の先発メンバー。左足のキックと落ち着いたビルドアップを武器に早くも強豪校の主力に定着している。今大会では準決勝の日章学園戦、決勝の鵬翔戦でいずれも右コーナーキックから同点ゴールをアシスト。21年間にわたって頂点に立ち続けてきた“二強”撃破に大きく貢献した。

 石川は昨季、サガン鳥栖U-15の主力センターバックとして日本クラブユース選手権(U-15)大会優勝、高円宮杯U-15準優勝を経験。それでも有力選手が高校年代で越境入部してきた影響で、U-18への昇格を逃した。「自分は上がりたかったけど上がれなかった。高校サッカーで鳥栖に落とされたのを見返そうと思っている」。そんな反骨心が原動力となっている。

 決勝では相手のロングキックで裏を突かれる場面が見られ、失点に絡むこともあったが、徐々に落ち着きを取り戻して修正に成功。前半は引っかかっていたクリアが後半になると前線に通るようになり、守備面でも破壊力ある相手の攻撃陣への対応力を身につけるなど、試合の中での修正力が目立った。

 全国ではそうした課題をキックオフから修正した上で、大舞台の経験を存分に生かしていく構えだ。「この中でも全国決勝を経験しているのは僕しかいない。日大でこの経験を活かして引っ張っていければ」。そう意気込むルーキーは「初戦で負けたら宮崎県代表として申し訳ない。必ず一戦一戦大事にして良いところまで行きたい」と上位進出を誓った。

(取材・文 竹内達也)
●【特設】高校選手権2020

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