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“ネクスト前田大然”“松本のムバッペ”へ。東海大高輪台の快足FW横山歩夢が松本加入内定!!

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東海大高輪台高のFW横山歩夢松本山雅FC入り

 “ネクスト前田大然”“松本のムバッペ”へ――。松本山雅FCは13日、東海大高輪台高(東京)FW横山歩夢(3年)が来季2021シーズンより加入することが内定したと発表した。50m走5秒9の快足と左右両足のパンチ力を備えた横山は、19年にU-16東京都選抜の一員として国体で8強入りし、同年の選手権東京都予選準優勝。横山は市原(現千葉)、横浜FC、甲府でプレーした父・博敏さんに続くプロ入りで、東海大高輪台サッカー部からは初のJリーガー誕生となる。

 横山は「幼い頃からの夢だったので嬉しく思いますし、進路が決まってホッとしている感じがありますね」とプロ入り決定の心境について語り、松本入りを決断した理由については「街の雰囲気やクラブの環境、レベルもそうですし、そういうのを含めて自分は山雅でやった方が良いんじゃないかなと思って山雅に決めました。(試合も観戦したが)サポーターの皆さんも熱いですし、制限かけられている中でも凄くて、この中でやりたいなと思いました」と説明した。

 FW前田大然(現横浜FM)を彷彿とさせる快足アタッカーが、前田と同じく松本からプロ生活をスタートする。横山は今年度の選手権予選で初戦敗退するなど選手権出場がなく、全国的には無名だが、スピード、突破力は世代最高クラスだ。

 今年は新型コロナウイルスの影響で公式戦が相次いで中止に。横山はプロ志望だったものの、アピールする機会を得られなかった。その中で東海大高輪台の川島純一監督が自ら“売り込み”。求められれば、プロフィールやプレー動画もクラブ関係者に送った。その効果もあり、7月下旬に対外試合を再開すると、国体の活躍でその名を知っていた8クラブ(複数のJ1クラブを含む)が視察に訪れ、評価されたという。

 10月にJクラブへの練習参加が可能に。横山は「活動再開後最初の練習試合」にスカウトが訪れていたという松本など、J2の2クラブに練習参加した。松本では8対8でのゲーム形式などでプレー。「自分の武器、スピードに乗ったドリブルなどを活かしてシュートも決めれて良かった。(もう1クラブの練習参加含めてポジショニングは課題となったが、)スピード、ドリブルという攻撃の面で相手を1人2人剥がせるドリブルが自分の中でやれたと思う」と振り返る。

 本人も認めるように、ポジショニングや細かな部分はまだまだ。ミスもある。それでも伸びしろは十分。対戦相手を圧倒するようなドリブルは、JリーグのDFでも簡単には止められなかったようだ。松本のコーチングスタッフからは「『前田大然じゃん』、みたいに言われました」と微笑。横山はFCトッカーノ(東京)時代「こねこねのドリブラー」で、テクニックと判断力を重視する東海大高輪台でその部分を強化しながら、スピードを活かしたプレーを磨き上げてきた。高校生がJクラブに練習参加すると、苦戦することも多い“鳥かご”なども問題なくこなし、特長も多いにアピール。「スピードのある中でドリブルできる」力を特に評価された横山は、松本練習参加直後にオファーを得た。

 本人も前田を意識しているという。「前田大然選手も海外行きましたけれど、ああいう選手にいずれはならなくちゃならないと思います」。また高校時代、対戦相手から「ムバッペ」と呼ばれることの多かったという横山の目標も、フランス代表FWキリアン・ムバッペだ。「本当に尊敬する部分が多いので、憧れなので、目指したいです」。“ネクスト前田大然”、“松本のムバッペ”になって松本をJ1へ導く。

「J1昇格が目指すところだと思うので、まずチームの勝利に貢献したい。1日でも早く出場して、ゴールやアシストをしてJ1昇格に導けたらと思います」と語り、将来については「やっぱり山雅で活躍してA代表に選ばれたし、選ばれないといけないと思っている。まずは年代別代表に選ばれること。将来は、海外にも行きたいと思っています」と力を込めた。

 中学時代は控えで、高校進学直後は1年生チームでもサブ。それでもブレずにドリブルを磨き、肉体の成長とともにスケール感大きな選手になった。東海大高輪台の川島監督は「勝負を決めれる選手に。実際、なれると思います。昨年も決定的な仕事をしていた。“究極の素材系”。動き出しは素人ですけれど(微笑)。でも、へこたれないし、9回止められても自分から行く。オレはこれも才能だと思う。へこたれずに大化けして欲しい」と期待。父・博敏さんや家族、チームからも人としての部分を教わって成長してきた横山は、そのメンタリティーも武器にJで大暴れする。

 横山は松本のサポーターへ向けて、「松本山雅FCに加入することになりました横山歩夢です。自分のストロングポイントはスピードに乗ったプレーだと思いますし、スピードに乗ったプレーを見て欲しいと思います。できるだけ早く試合に出場できるようにして、ゴールやアシストという結果を残してJ1昇格へ導くので応援よろしくお願いします」とメッセージ。“ネクスト前田大然”“松本のムバッペ”と呼ばれる存在となって松本をJ1へ導く。

(取材・文 吉田太郎)
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