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欧州でのメキシコ戦へ…柴崎岳「なかなかこういったマッチメークはできない」

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 メキシコ代表との国際親善試合を翌日に控えた16日、日本代表MF柴崎岳(レガネス)がオンラインでの囲み取材に応じた。中立地で強豪と対戦できる機会に向けて「すごくいい機会を与えてもらったなという気持ちでいるし、なかなかこういったマッチメークはできない。この試合を今後どう捉えていくか、チームの一つの指標となる」と意気込みを語った。

 対戦相手のメキシコはFIFAランキング11位。FWラウール・ヒメネス(ウォルバーハンプトン)、FWイルビング・ロサーノ(ナポリ)、MFディエゴ・ライネス(ベティス)ら欧州主要リーグでプレーする選手を多く抱えており、直近7大会連続でワールドカップ16強に進出している北中米の強豪だ。森保ジャパンは2018年にランク5位(当時)のウルグアイとホームで対戦したが、世界トップクラスの相手とコンディションの拮抗する中立地で戦えるのは初の機会。2年後のカタールW杯を見据えても、ここでの結果がまさに「一つの指標」となる。

 そうした一戦に向け、柴崎は次のようなテーマを掲げた。

「自分たち日本代表チームは相手によって戦うという部分もあるが、森保監督も話しているように、自分たちがどうプレーしているかに重きを置くチーム。メキシコという強豪国相手でも、ヨーロッパの地でこれまでと同じベースでプレーできるかどうか。これまで積み上げてきた自分たちのプレーを、そういった相手に臆せずにチャレンジする部分が大きなテーマになる」。

 日本が目指す試合展開に持ち込むためには、攻撃で相手の激しいプレッシングをかいくぐり、守備では相手の流動的な攻撃をなるべく良い形で阻止することが大切になる。柴崎はそんなプレービジョンについても言及した。

「自分たちのボールを手放さないというチームコンセプトから言えば、ビルドアップからチャレンジしていくところ。韓国戦ではかなりハイプレスで来ていた中でも、一つや二つ剥がされると大きなスペースが生まれていた。日本との試合でどうアクションしてくるかを見ないといけないが、そういった展開になった時は自分たちでボールを動かして相手を動かしていけるように、チャレンジできるかというところになってくる」。

「中盤のデュエルというところが一つポイントになるのは間違いない。流動的なポジショニングに対してオーガナイズをなるべく崩さず奪いに行けるかが大切。自分たちにとってネガティブなところは作りたくないので、中盤の選手とDFラインが連係して、彼らの特長であるハーフスペースの使い方や、ペナルティエリアの角の部分のスペースを誰が突いてきて誰が埋めるのかというところ。技術的なものとチームレベルのもの、どちらも一つレベル上の相手だと思っているので、そこがいままで以上にシビアなものになってくる」。

 そんなメキシコ戦は今年最後の一戦でもある。「アジア予選と世界の強豪国相手に戦えるのはサッカーの質が変わる。アジアはアジアの戦いがあり、公式戦のプレッシャーがある。違った側面ではヨーロッパで活躍している選手がいるメキシコという国と戦えて、サッカーレベルを維持するという意味では、この先のワールドカップではもっと先を見据えた上で、こういった相手とやれるのは個人的にいいことだと思う」(柴崎)。来年3月に再開予定のW杯予選だけでなく、ちょうど2年後に始まる本大会に向けても実りある試合にしたいところだ。

(取材・文 竹内達也)

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