beacon
TOP > NEWS > 記事詳細

ついに選手登録。静学出身の“小さな名手”MF神田凜星、21日にもブラジルでプロデビューへ

このエントリーをはてなブックマークに追加

“小さな名手”MF神田凜星が待望のブラジルプロデビューへ

 小さな日本人MFのブラジルでのプロデビューが近づいてきている。今年3月にブラジル・サンパウロ州2部のリオ・ブランコECとプロ契約を結んだMF神田凜星(静岡学園高出身)が18日、ブラジルサッカー連盟で選手登録された。これでブラジルでの公式戦出場が可能に。神田は、早ければ21日に開催されるサンパウロ州2部リーグの昇格プレーオフ1回戦・フランカーノ戦で公式戦デビューを果たしそうだ。

 プレーオフは、サンパウロ州2部リーグ7グループの各上位2チームにワイルドカード2チーム(各グループ3位のうち成績上位2チーム)を加えた16チームが参加してトーナメント戦を実施。決勝へ進出した2チームがサンパウロ州1部へ昇格する。“格上”フランカーノとの一戦へ向けて神田は、「デビューの可能性はおそらく大分高いですね。楽しみでしかないですね。本当に、魅せたいです」と力を込めた。

CBF(https://bid.cbf.com.br/)で選手登録された

 神田は静岡学園2年時にインターハイベスト16。3年時には静岡学園の中心選手となり、静岡ユース(静岡県高校選抜)の一員としてSBSカップ国際ユースサッカーで活躍している。静岡学園の川口修監督が「オンリーワン。他人にできないプレーができる」と絶賛するほどのテクニシャンだ。

 高校3年時の18年12月にMLSマネジメント株式会社、アキ&デシデリオスポーツマネジメント(ブラジル)と契約を結んだ神田は高校卒業後の昨年3月、ブラジルへ渡り、アトレチコ・ゴイアニエンセ(ブラジル・セリエB)のU-20チームに加入。そして、ゴイアス州のトーナメント大会で活躍した神田は今年、プロ契約を勝ち取った。

 だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響でサンパウロ州2部リーグは開幕延期に。神田も3月に日本へ戻ってきていた。ブラジルの情勢を注視しつつ、活動を再開した静岡学園高でトレーニングする日々。10月下旬、サンパウロ州2部リーグが始まったためにブラジルへ戻ったが、プロ契約時と監督は代わり、新監督と新たな信頼関係を築くことを求められた。

 加えて、選手登録は難航。「『すぐできる』『すぐできる』ってブラジル人は言うんですけれども、ブラジルなので(笑)。自分は(ブラジルで)時間かかるの分かっているので、期待せずに待っていました」と神田は微笑む。結局、登録まで1か月弱の時間を要し、リーグ戦が終了した18日にようやく公式戦のピッチに立つ権利を得た。

チームメートとのコミュニケーションは深まっている

 思うようにいかない1年だったことは確か。それでも、リオ・ブランコECはグループ3位ながらワイルドカードでプレーオフ進出を決めてくれた。「もうこれでシーズン終わっていたら2020年1試合も……というところだったんですけれども、運良く出場できる試合が目の前にあるのがありがたい」と神田は前向きだ。

 リオ・ブランコECはかつて全国リーグのセリエCにもいた古豪クラブ。その中でも神田は「技術レベルは自信があります。(チームで)一番と言いたいですね。(テクニックは)ブラジル人だろうが負けたくないところなので、こだわっています」と言い切る。

 そして、「監督は結構(自分に)期待してくれているんじゃないかと思います」と神田。それだけに、チームのサンパウロ州1部昇格に貢献し、自分もステップアップしていきたい考えだ。「本当に、ここブラジルでは数分のプレーとか、1試合で人生変わると思っているので、1ゴールでも1アシストでも人生懸けてやりたいですね。(仲間の試合を見ることしかできなかった期間は)ただただ、『出たい』という欲がずっとありましたけれども、登録された今は『自分次第』なので、あとは自分がやるだけです」と意気込んだ。

 サンパウロ州は「注目度が全然違う。チャンスはそこら中に転がっている」ことを実感。魅せる自信はある。得意のスルーパスや異質のボールタッチ、相手に触らせないドリブルなどを駆使してブラジルでインパクトを残す。

念願の公式戦で必ず「魅せる」

(取材協力・写真提供 MLSマネジメント株式会社、取材・文 吉田太郎)

TOP