[12.5 スーパープリンスリーグ関西3、4位決定戦 履正社高 1-0 神戸U-18 J-GREEN堺　S2]

　全国高校選手権出場校の履正社高(大阪)は、2年生メンバーでスーパープリンスリーグ関西の3、4位決定戦に臨み、強豪・神戸U-18に1-0で勝利。立ち上がりから、いずれもAチームでプレーしているFW宮路峻輔(2年)とFW廣野大河(2年)の2トップが果敢なチェイシングで相手にプレッシャーをかけ、宮路のインターセプトからMF高橋陸(2年)が決定的なシュートを放ち、MF西村和弘(2年)のドリブル突破から廣野が左足を振り抜く。

　また、Aチームでも存在感を増しているMF竹腰智也(2年)が中心となって安定した守り。神戸のMF村井清大(1年)にサイドを破られるシーンも幾度かあったが、前半を0-0で切り抜けると後半にMF那須大雅(2年)が貴重な1点を奪った。

　平野直樹監督は「(前からのプレスが)続かないかなと思ったら案外続いたりして、(プレスが)ダメだった時は引いたら今度はしっかりブロックつくって大事なところで守ることができた」と評価。Aチームに入っている2年生はGK平尾駿輝やGK藤原光輝含めてわずかだが、「イキが良い」(平野監督)という2年生たちにとって自信となる白星だった。

　ゲーム主将を務めた宮路は「(3年生チームとは雰囲気が全然違うが)2年生でもっとできると見せたいと思っていた」。自身は得点を奪うことができず反省したものの、「守備のところはこだわっていたのできょうは良かったと思います」と頷いた。
　
　履正社の前線は主軸のFW神田拓海(3年)とFW李晃輝(3年)をはじめ、快足FW浅野大生(3年)、選手権予選で活躍した廣野と多彩。ドリブルからのシュートやDFを背負ってからシュートへ持ち込む動きを特長とし、京都U-18戦でゴールを決めている宮路も“切り札”の一人だ。

「FWとして、点が一番大事だと思う。その中でもチームが勝つために何ができるか考えて、点を獲れなくてもアイツは何かできるぞというか、そういう選手になりたい」という宮路は、「先輩にいつもお世話になっていて、恩返ししたいという気持ちがあるので、先輩方のために体を張ってでも点とかとって、先輩方を勝たせてあげたい」。選手権で出番を勝ち取った際はこの日のように献身的な守備と持ち味を発揮し、先輩たちの勝利、日本一の力になる。

(取材・文　吉田太郎)

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