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ユース取材ライター陣が推薦する選手権注目の11傑vol.4

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安藤氏が推薦するDF藤原優大(青森山田)

特集企画「ユース取材ライター陣が推薦する『全国高校選手権注目の11傑』」

 ゲキサカでは12月31日に開幕する第99回全国高校サッカー選手権の注目選手を大特集。「選手権注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター陣に選手権注目の11選手を紹介してもらいます。第4回は“ユース教授”ことサッカージャーナリストの安藤隆人氏による11人です。

安藤隆人氏「今年もこの季節がやってきました。ですが、今年はやはりこれまでとは全然違った心境でこの大会を迎えることになったと思います。新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、今年は本当に未曾有の1年になりました。特に高校3年生にとっては大きな不安と苦しみ、そして葛藤があったと思います。その中で彼らは前を向いて力強く歩んできたからこそ、高校サッカーの熱はこれまでと変わらず灯し続けることができたと思います。
 昨日、日本クラブユース選手権が終了しました。Jクラブユース、街クラブユースの選手たちにとっても苦しい1年でしたが、1回戦から熱戦を演じて見せた。決勝のサガン鳥栖U-18とFC東京U-18の一戦も3-2の激戦で、鳥栖U-18が優勝しましたが、本当にどの試合も心を動かされるものでした。
 次は高体連の番。今回の11傑は未曾有の1年をたくましく前進し続けた3年生にリスペクトを込めて、オール3年生で選びました。フォーメーションは【3-4-2-1】です」

         西野太陽
     安斎颯馬    小川優介
青木俊輔               﨑山友太
     平岡大陽    賀茂大紀
   藤原優大  石田侑資  新倉礼偉
         韮澤廉

以下、安藤氏が推薦する11名

GK韮澤廉(青森山田高3年)
青森山田が3人になってしまうので迷ったが、やっぱり彼の総合力の高さは魅力的だった。183cmの守護神は空中戦に強いが、キャッチとパンチングの判断に優れ、何より落ち着いている。冷静に戦況を見て的確な指示を出し、ポジション取りの修正を繰り返す。味方に安心感をもたらすGKだ。

DF新倉礼偉(矢板中央3年)
187cmの屈強なエアバトラー。落下地点を予測して素早くポジション取りをし、高い打点で強烈にボールを叩く。そのヘッドは攻守において大きな武器となっている。昨年度の選手権ベスト4も経験し、大舞台での勝負強さを持っている。キックの強度も彼の魅力の一つだ。

DF石田侑資(市立船橋3年)
球際の強さと寄席の鋭さはもちろんだが、彼に注目して欲しいのがそのパーソナリティーだ。常にチームのことを考え、厳しいことを率先して言う一方で、下級生や周りへのフォローも忘れない。堅守市船の象徴的な選手で、ここでは市船同様に3バックの真ん中を託したい。

DF藤原優大(青森山田3年)
その存在感、キャプテンシーは圧倒的。強さと高さとうまさを兼ね揃えるハイレベルなCBはやっぱり外せない。1対1の際に相手を飲み込む迫力と駆け引きの妙は一級品で、今年はカバーリングと最終ラインからのパスも磨きをかけた。パスに関しては年代別日本代表で意欲的に取り組み、スケールはさらにアップしている。石田と藤原のキャプテンシーが最終ラインにあるだけで、チームは安定する。

MF賀茂大紀(藤枝明誠3年)
とにかく一度見て欲しい。豊富な運動量を駆使して、最前線から最終ラインまでどこでも顔を出し、攻守において高い技術を発揮できる選手だ。プレスバックのうまさは一級品で、背後から鋭く体を入れてボールを奪うと、ドリブルとパスで攻撃の起点となる。得点力も抜群で、ミドルシュート、抜け出してシュートと多彩なアプローチでゴールを陥れる。静岡県予選MVPの肩書きは伊達じゃない。

MF小川優介(昌平3年)
中盤のポジションならどこでもこなせる彼を右のインサイドハーフに置きたい。動きながら高速で判断ができる秀英MFは、得意の運ぶドリブルをベースに多彩なパスを織り混ぜて攻撃のリズムを作る。個人的には右ウィングバックの崎山が中に入った時の右サイドでの気の利いたプレーを期待。戦術理解力も高い彼だからこそ、いろんなパターンが生み出せるはずだ。

MF平岡大陽(履正社3年)
攻守に関われるボランチ。ボールを刈り取る力が非常にあり、鋭い寄せから相手の足からボールが離れた瞬間を狙い定めて刈り取っていく。身体の預け方もうまく、相手をロックして攻から守の切り替えを遅らせることもできる。セカンドボールの回収能力にも長け、彼が中盤の底にいれば、周りの選手が前を向いて攻撃をすることができる。まさに攻守の要だ。

MF安斎颯馬(青森山田3年)
ボール奪取もよし、予測を駆使したカバーリングもよしと、守備センス抜群の選手だが、攻撃力も魅力の1つ。スペースの察知力が高く、タイミングよく前線に飛び出してゴールに襲い掛かる。ボランチの賀茂とポジションを頻繁に入れ替えることで、より相手も混乱するだろう。

MF青木俊輔(東福岡3年)
左のウィングバックはこの男しかいない。切れ味抜群のドリブル突破で相手守備網をズダズダに切り裂く。周りも見えている選手で、仕掛けから逆サイドのスペースを使う力も期待できる。その負けん気の強さも魅力で、臆することなくガンガン仕掛けてくるのはこれからも続けて欲しい。それほど見ていて気持ちの良いアタッカーだ。

MF崎山友太(米子北3年)
米子北ではストライカーだが、ここではその走力とスタミナを評価して右のウィングバックで起用したい。爆発的なスプリントでサイドを切り裂くだけでなく、逆サイドにボールがあるときは、一気にゴール前まで駆け上がって決定的な仕事をする。その時に右のインサイドハーフの小川が右サイドに入ってスペースを埋めたり、ボランチの賀茂がサポートに入ったりと、バリエーションある攻撃が実現するはずだ。

FW西野太陽(京都橘3年)
前線に君臨するのはこの男。局面を打開するバリエーションが豊富で、自らドリブルで仕掛けたり、ポストプレーからチャンスを演出したり、鋭いターンから柔らかなラストパスも繰り出せる。変幻自在のプレーは相手にとって捕まえづらく、ここに安斎、小川、賀茂、そして両ワイドが飛び出してくる攻撃は驚異の破壊力となるはずだ。

執筆者紹介:安藤隆人
 日本列島、世界各国を放浪するサッカージャーナリスト。育成年代を精力的に取材する“ユース教授”。主な著書は『走り続ける才能たち 彼らと僕のサッカー人生』『壁を越えろ 走り続ける才能たち』(いずれも実業之日本社)、『高校サッカー聖地物語』(講談社)など
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