beacon
TOP > NEWS > 記事詳細

「想定外の想定外」も「チームの強み」発揮の山梨学院、米子北下して初戦突破!!

このエントリーをはてなブックマークに追加

山梨学院高(山梨)が初戦突破(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.31 全国高校選手権1回戦 山梨学院高1-0米子北高 駒場]

 第99回全国高校サッカー選手権1回戦が各地で行われ、埼玉・浦和駒場スタジアムの第1試合では3年ぶり7回目の出場となる山梨学院高(山梨)と11年連続16回目の出場となる米子北高(鳥取)が対戦。前半をスコアレスで折り返した試合は、後半29分にDF加藤豪太(3年)が決勝点を奪った山梨学院が1-0の完封勝利を収め、初戦を突破した。

 山梨学院が県予選4試合21得点1失点、米子北が県予選4試合31得点1失点と圧倒的な数字を残して全国まで辿り着いた両チームの対戦。米子北は前線のFW崎山友太(3年)とFW中田来輝(3年)を狙ったシンプルなロングボールからゴールに迫る。前半7分にはPA内に切れ込んだ中田が狙うも枠を捉え切れなかった。

 一方の山梨学院は「深い位置でロングスローの機会を得るのがチームのコンセプト」というMF新井爽太(3年)が放り込むロングスローやプレースキックからゴールを脅かす。前半15分にはDF板倉健太(3年)が蹴り出したFKをFW久保壮輝(3年)が落とし、MF 広澤灯喜(3年)が右足ボレー。至近距離から放ったシュートとなったが、好反応を見せたGK長崎勇也(3年)に弾き出されてしまった。

 その後は米子北がリズムをつかみ、フィニッシュに持ち込む場面を創出。前半19分にはCKのこぼれ球に反応したDF海老沼慶士(2年)のシュートのセカンドボールをMF林莞大(3年)が狙うも、距離を詰めたGK熊倉匠(3年)に阻まれる。さらに同29分には後方からのパスで抜け出した崎山がヘディングシュートを放ったが、ボールはゴール左に外れてしまった。

 0-0のまま後半を迎えると、前半劣勢だった山梨学院が立ち上がりに好機を生み出す。後半8分には久保が送ったクロスの流れからFW野田武瑠(3年)が左足ミドルを放ち、同10分にはカウンターから久保がゴールに迫るなど、米子北ゴールをこじ開けようとする。同13分には山梨学院ベンチが動き、FW茂木秀人イファイン(2年)とFW笹沼航紀(3年)をピッチへと送り込む。

 後半26分には山梨学院をアクシデントが襲い、ここまで最終ラインで体を張った守備を見せて奮闘していたDF板倉健太(3年)が負傷してプレー続行不可能と判断され、加藤(3年)との交代を余儀なくされた。直前の同22分には板倉と2CBを組んでいたDF一瀬大寿(3年)が途中交代しており、チームを率いる長谷川大監督も「一瀬が疲労したのは想定外。板倉が頭をぶつけて交代したのは想定外の想定外。まったく予想していない状況のアクシデント。正直、これは大変だと思った」と振り返ったように、守備を支えていた2CBを失ったことは大きな痛手になると思われた。

 しかし、後半29分に先制したのは山梨学院。そして、ネットを揺らしたのは板倉に代わってピッチに送り込まれた加藤だった。新井が放り込んだロングスローを加藤がヘディングで叩き込み、スコアを1-0とした。その後は米子北の反撃を許さずに逃げ切って1-0の完封勝利を収め、山梨学院が2回戦へと駒を進めた。

「代わりに入った選手が、また輝くのが今年の山梨学院の強み。全員が全員、色を放ってチームを作っていくのが今年の強み」

 指揮官がそう語ったように、県予選決勝では途中出場のMF山口丈善(3年)が決勝点を奪っており、長谷川監督も「プリンスリーグを経て、選手層が厚くなってきた。スタートは11人だけど、15、6人は遜色なく、自分たちの強みを組み合わせることができるのが今年のチーム」と胸を張って話していた。

 チームの強みを発揮しての初戦突破。「今年のチーム発足時から、日本一を目標にやっている。選手たちから出てきた言葉なので、そこを目指してやっていきたい」と、09年度大会以来、11年ぶりとなる頂点に向かって走り続ける。

(取材・文 折戸岳彦)
▼関連リンク●【特設】高校選手権2020

TOP