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「言うのは簡単かもしれないが…」“過去最高”狙う鹿島学園、海星に完封勝利で2回戦へ

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鹿島学園高FW大澤昌也(3年=右)の突破を阻もうとする海星高MF大中原空(3年)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.31 全国高校選手権1回戦 鹿島学園高1-0三重海星高 駒場]

 第99回全国高校サッカー選手権1回戦が各地で行われ、埼玉・浦和駒場スタジアムの第2試合では4年ぶり9回目の出場となる鹿島学園高(茨城)と4年ぶり2回目の出場となる三重海星高(三重)が対戦。前半をスコアレスで折り返した試合は、後半10分にMF土井紅貴(3年)の得点で先制した鹿島学園が1-0の完封勝利を収めた。

 ともにゴールに迫る場面を作り出しながらも、相手守備を攻略し切れずに0-0のまま後半を迎える。

 後半に入ると、鹿島学園がゴールに迫る場面を創出する。前半4分にはDF渕伸平(2年)が蹴り出したCKからDF遠藤聖矢(3年)が放ったヘディングシュートが枠を外れたが、同10分に鹿島学園が先制に成功する。

 右サイドからFW大澤昌也(3年)が送ったクロスのこぼれ球をMF土井紅貴(3年)がPA内で拾うと、ドリブルで持ち出し、右足のシュートでネットを揺らしてスコアを1-0とした。

 その後も攻撃の手を緩めない鹿島学園は後半29分、左サイドを突破したFW押久保弘人(3年)の折り返しをFWエゼ・トベチク(3年)が狙い、こぼれ球に反応した大澤がシュートを放つが、ともに体を張った海星の粘り強いブロックに遭い追加点を奪うには至らず。さらに、同34分に押久保のクロスから放った土井の決定的なシュートが、ゴールライン付近の仲間に当たってしまう不運もあり、なかなか2点目を記録できない。

 しかし、選手交代をして反撃に出ようとする三重海星の反撃を許さずに逃げ切って1-0の完封勝利を収めた。

 チームを率いる鈴木雅人監督は「海星は上手なチームで序盤にいくつかピンチがあったけど、そこを何とかしのいで少しずつリズムが出てきた。もう一つ取りたかったけど、何とかしのぎ切れた」と虎の子の1点を守り抜いた選手たちを称賛。

 今大会の目標は「言うのは簡単かもしれないが、チームとして過去ベスト16、ベスト8、ベスト4と来ている。まだまだ力不足の感は否めないが、優勝を目指してやっていきたい」と、まずは“過去最高”を更新し、頂点にたどり着くこと。目標達成の2歩目として、1月2日の2回戦・山梨学院戦での勝利を目指す。

(取材・文 折戸岳彦)
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