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[MOM3376]富山一MF福岡輝(3年)_輝き放った「テリー」チームの心臓が決勝弾

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富山一高MF福岡輝(3年)が決勝ゴール(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.3 高校選手権3回戦 神村学園0-1富山一 等々力]

 堅守とバリエーション豊富なセットプレーが特長の富山一高が、大塚一郎監督のプラン通りに勝利をもぎ取った。負傷を乗り越えたMF福岡輝(3年)が決勝ゴールを挙げ、攻守に渡る活躍を見せた。

 スコアレスで迎えた後半29分だった。DF富田脩平(3年)が低い弾道のキックを入れると、ニアサイドで相手のクリアボールに反応。鋭く反転して角度のない位置から左足シュートをねじ込み、値千金の決勝ゴール。神村学園の攻撃をシャットアウトし、ベスト8進出の立役者となった。

 「ポジショニングが大事なのでそこを意識している。僕からFWの吉倉や天野に指示を出して、守備のスイッチを入れています」。中盤のアンカーポジションでチームを動かし、相手の攻撃の芽を摘む頭脳派MF。守備的なポジションを担いながら、県予選でも3得点をマークしている。

 輝と書いて「テリー」と読む名前の由来は、「輝いて欲しい意味が込められていると思います」。父親の順也さんの仕事の関係でアメリカ・メリーランド州で生まれたため、「ウイリアム」というミドルネームも持っている。

昨夏のインターハイは主力として期待されたが、直前の左膝蓋骨骨折から長期離脱。「1年間何もできなかった」。負傷後はフィジカルを強化し、自らの進化につなげた。インターハイ準優勝やプレミア参入戦のピッチに立てず、「個人的には日本一悔しい思いをしていると思っています」と語っていたテリーが、最高の舞台で輝きを放った。 

(取材・文 佐藤亜希子)
●【特設】高校選手権2020

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