beacon

前日の教訓を生かし新たな歴史つくった堀越、ダメ押しPKの日野「アラートにできた」

このエントリーをはてなブックマークに追加

堀越を初の8強に導いたMF日野翔太(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.3 選手権3回戦 堀越高 2-0 丸岡高 駒沢]

 前日の反省を生かした。前半30分に先制した堀越高(東京A)だが、後半は丸岡の反撃に遭い、耐える時間が続いた。何度となくCKやロングスローからピンチを招いたが、最後のところで体を張り、ゴールを死守。すると後半アディショナルタイムにMF古澤希竜(2年)がPKを獲得し、これをMF日野翔太主将(3年)が冷静に決めてダメを押した。

 佐藤実監督は「(相手の)CKが何本あったかカウントできないぐらい。ロングスローで仕留める力も丸岡さんは高かったので、すごく脅威だった。こっちが一つミステイクを起こせば、すぐに失点するようなシチュエーションは何本もあった」と終盤の劣勢を振り返る。

 前日2日の2回戦・大社戦は1-0の後半40分に同点ゴールを許し、PK戦の末、勝ち上がった。東京都予選の決勝も同じように1点リードの後半38分に追いつかれ、後半アディショナルタイムに勝ち越す展開。日野は「ハーフタイムにも同じ失敗を繰り返しちゃいけないという話はあったし、相手もパワープレーをしてきて、事故狙いというところがあった。何があるか分からないし、全員が集中力を切らさず、アラートにできたと思う」とチームとしての成長を口にした。

 29年ぶり3回目の出場で同校初のベスト8入りを果たした堀越。それでも日野は満足していない。「目標である埼玉スタジアムに行くには次、勝たないといけない。しっかり次に向けて準備したい」。中1日を挟んで5日の準々決勝では青森山田(青森)と対戦する。2年前の王者で前回大会準優勝の優勝候補を相手に番狂わせを演じ、さらなる歴史を切り開くつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

●【特設】高校選手権2020

TOP