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国見が14年ぶりに九州新人制覇!ハードワークや対応力ベースに「上手くて、強くて、速い」チームへ

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国見高は14年ぶりに九州新人大会制覇

[2.22九州高校(U-17)決勝 国見高 3-0 佐賀東高 島原陸上]

 国見が九州王座へ返り咲く! 第42回九州高校(U-17)サッカー大会(九州新人大会、長崎県島原市)決勝が22日午後に行われ、国見高(長崎1)が佐賀東高(佐賀1)に3-0で快勝。14年ぶり12回目の優勝を飾った。

 開催地第1代表の国見が5試合を通して成長し、頂点に立った。午前中の準決勝で神村学園高(鹿児島1)を1-0で破った国見と東福岡高(福岡1)をPK戦で下した佐賀東との決勝戦。序盤は佐賀東がポゼッションする時間を伸ばした。

 MF山内創太(2年)が最終ラインにまで下りてボールを引き出し、日本高校選抜のMF吉田陣平(2年)やMF中山琉稀(2年)、MF森田悠斗(2年)らが個々の技術力の高さを発揮。国見の構築する強固な守備ブロックを簡単に攻略することはできなかったが、12分に山内がギャップを突く形で中央突破にチャレンジする。そのまま右足を振り抜くと、ボールはクロスバーを直撃した。

 国見は状況に応じて前に出るなど、相手の攻撃に応じた守備を継続。そして、攻撃面でも速攻やボールを細かく繋いでから左SB高木祐介(2年)がラストパスを入れるなど、多彩な仕掛けを見せる。中盤では木藤健太監督が「今大会通して良かった」と評したMF縫俊希(2年)と展開力秀でた10番MF北村一真(1年)のダブルボランチも健闘。注目の大型CB山田純大主将(2年)はベンチスタートだったが、CB上田陽南太(1年)、CB福田皓大(2年)を中央に配置した4バックも役割を全うして無失点を続けた。

 スコアは24分に動いた。国見は右サイドをMF田崎翔真(2年)とSB村田一翔(1年)がワンツーで打開。田崎のグラウンダーのラストパスをFW川添空良(1年)がスライディングシュートで合わせる。ボールはファーサイドのポストを叩いてゴールラインを越えた。

 佐賀東はすぐさま反撃。26分にはCKの流れから左サイドでボールを持った吉田がカットインシュートを放つ。ボールは枠を捉えたものの、国見のゲーム主将GK緒方要(2年)がファインセーブではじき出す。佐賀東もGK松雪翔吾(1年)が好セーブを見せていたが、国見は28分に2点目を奪う。左CKのクリアボールを拾った田崎が左中間から鮮やかな右足コントロールショットをゴール右隅に沈めて2-0とした。

 佐賀東は後半、吉田がボランチから左サイドへ移り、攻撃の起点を変えようとする。だが、カットインからの仕掛けに対応するなど国見DF陣は追撃ゴールを許さない。木藤監督は「(肌で感じたものを選手同士で)中で話せるように少しずつなってきている。それは彼らがサッカーを少しずつ理解してきているところかなと。もっともっと激しいプレッシャーとか緊張感の中で出せるようになってくるともっともっと面白くなってくるかなと思います」と分析する。加えて国見は各選手の出足が速く、際の部分でも半歩上回っていた印象。佐賀東に良さを出させなかった国見は、逆に個や連係からチャンスを作り出す。

 4分に敵陣でボールを拾った北村がDFをかわして左サイドへ展開。MF平田元規(2年)のクロスのこぼれを田崎が決定的な形で狙う。さらに11分には、今大会前線で存在感を放ったFW本川璃空(2年)に代わって先発のFW利根悠理(1年)が個で右サイドを打開して独走。シュートは佐賀東のCB仁田尾颯真主将(2年)にブロックされたが、決定機を作り出した。

 相手に揺さぶりをかけ続ける佐賀東は1点を奪い返して流れを変えようとしたが、次の1点を奪ったのも国見だった。後半27分、利根が指揮官も驚く弾丸ミドルをゴールへ突き刺して3-0。ゲーム主将の緒方は地元Vに「個人的には強い相手とできるのはワクワクしていたんですけれども優勝というところまでは見ていなくて……。優勝は信じられない、嬉しいです」と素直に喜んでいた。

 全国出場は10年度選手権を最後に遠ざかっている国見だが、一歩ずつ復権への階段を上り続けている。昨年、プリンスリーグ九州(20年はスーパープリンスリーグ九州)に復帰し、今年は11年ぶりに長崎県新人戦制覇。そして14年ぶりに九州新人大会を制した。

 国見OBで元Jリーガーの木藤監督は、選手たちが成功体験できたことを喜ぶ一方で「全国にもう一回帰らないと僕の中では復活ではないので。まだまだですね」とコメント。そして、「ベースはハードワークというところがあった中で、『上手くて、強くて、速い』というところはこれから積み上げていきたい。まだまだ全国で見るとウチはそんなに力がないので、でもそれを目指して子供たちが成長していかないといけないし、僕自身もそれを見ながら一緒にやっていきたいなと思います」と語った。選手権優勝6回の“常勝軍団”国見にとって、本当の復活はまだまだこれから。3月のサニックス杯など全国の強豪との戦いでまた力を磨き、21年度に本当の復活を果たす。

(取材・文 吉田太郎)

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