[2.22九州高校(U-17)決勝 国見高 3-0 佐賀東高 島原陸上]

　国見高に0-3で敗れたものの、初の決勝進出を果たした佐賀東高には今後楽しみな選手が多かった。日本高校選抜のMF吉田陣平(2年)は、決勝でもそのテクニックとマークを外す動きで相手を苦しめ、MF山内創太(2年)やMF中山琉稀(2年)らも技術力を発揮。そして、1年生の183cmCB宝納拓斗(FCレヴォーナ出身)は高さに加え、得意とする左足フィードが光った。

　昨年、今年と日本高校選抜の指揮も執る佐賀東・蒲原晶昭監督が「抜群に良い」と評する左足キック。スペース、足元への縦パスやサイドチェンジは大会を通じて安定し、チームのアクセントになっていた印象だ。宝納も「自分のストロングポイントは今大会出せたと思います。特に自分の武器であるロングフィードが」と手応えを口にしていた。

　また、この日の午前中はプレミアリーグ勢の東福岡高に1-1からのPK戦の末に勝利。「今日の東福岡が一番自信はつきましたし、入りは先制点を取られたんですけれども、すぐに取り返して、耐える時間が続いたんですけれども、最終的に我慢できて、PKで勝ったのはチームとしても良い経験ができたと思います」。強敵の攻撃を凌ぎ、守り勝った経験は大きい。

　宝納は1年生ながら選手権全国大会でも先発出場。期待のDFは、同学年の選手たちの活躍に刺激を受けている。「同年代でも神村の福田(師王)くんとか帝京長岡の廣井(蘭人)くんとか活躍しているので、自分ももっとやらないといけないという気持ちはあります」。すでに1年生で日本高校選抜や年代別日本代表に入っている選手たちに追いつくことを目指していく。

　そのためにも、よりセットプレーの強さを身に付けて「点も獲れるCB」へ。そして、チームで結果を残し続けて目標のプロサッカー選手に近づく。

(取材・文　吉田太郎)