beacon

[MOM3406]作陽MF馬場裕介(1年)_中体連出身の小兵MFが異質の技巧と創造性でゴール

このエントリーをはてなブックマークに追加

中国初戦で個性を発揮した作陽高の1年生MF馬場裕介

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.13 中国高校新人大会1回戦 山口高 0-4 作陽高]

 作陽高(岡山)の登録選手で最も小柄なテクニシャンが魅せた。1-0で迎えた後半18分、MF馬場裕介(1年)は左中間でボールを持つと、ボディフェイントで中へ行くと見せかけて縦へ。巧みな足技でDFのマークを外すと、そのまま左足を振り抜き、ゴールを破った。

 かつて作陽で10番を背負った酒井貴政監督も「カットインするフリして足先だけでキュッと変えて、あれはなかなか出ないんじゃないですか。(馬場は)面白いんですよ。あれは他の選手にはないクリエイティブさかなと思います」と賞賛する1年生MFが、個でゴールをこじ開けた。

 この日は左サイドから流れの中で中央へ潜り込み、決定的なシュートを打ち込んだ。酒井監督、野村雅之総監督ともに注目するテクニック、創造性の持ち主は攻撃を活性化し、結果も残して初戦勝利に貢献した。

 技巧派揃う作陽の中でも強みの部分では「絶対に負けられない」という強い気持ちを持って練習、試合に取り組んでいる。「(自信を持っているのは)ドリブルとパスですね。相手のタイミングをずらしたり、相手を抜くというところでは負けたらいけないです」ときっぱり。中体連の川西市立東谷中(兵庫)出身。「作陽で上手くなって、足元の技とか磨いて、プロとかなれたら良いなと思って来ました」というMFは、2年目に存在感を高めて欠かせない存在となるか。

 05年の早生まれ選手で、FWエデン・アザール(レアル・マドリー)が憧れの存在。まだまだ課題がある一方、周囲を見る力や守備面でも成長している馬場は、「自分のドリブルとかパスで点を獲って、選手権とか優勝できれば。全国にスタメンで出て点を獲る」と宣言した。登録158cmの小さなMFが、自分の武器を磨き抜いて県内外のライバルたちと勝負する。

(取材・文 吉田太郎)

TOP