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今季初の無失点…横浜FM畠中が語った“教訓”「自分たちの時間帯ではない時に守り切ることが大事」

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横浜F・マリノスDF畠中槙之輔

[3.14 J1第4節 横浜FM3-0浦和 日産ス]

 横浜F・マリノスは今季初のクリーンシートで、今季のホームゲーム初白星を飾った。DF畠中槙之輔は試合後、「ディフェンダーとしてゼロで抑えて勝つのは気持ちの良いこと。チーム全体でうまく守れたという意味では良かった」と前向きに振り返った。

 横浜FMは今季、開幕節・川崎F戦と第2節・広島戦の2試合で5失点。広島戦では攻撃陣が3ゴールを奪ったにもかかわらず、守備陣にミスが続いて勝ち点1にとどまり、試合後にはアンジェ・ポステコグルー監督が「得点を与えた形になってしまったが、そうなると難しい状況になってしまう」と苦言を呈していた。

 思い返せばJリーグ王者として臨んだ昨季も、失点の多さが中位転落の原因となっていた。優勝した2019年は68得点38失点という収支だったが、9位に終わった昨季は69得点59失点と失点数のみが増加。畠中も「自分たちの時間帯ではない時に守り切ることが大事だと思い知らされる試合ばかりだった」と反省を語る。

 優勝時の必勝パターンは持ち前の攻撃力を生かして先制点を奪いつつ、前に出てきた相手の勢いを活かして追加点を重ねる形。そのため、相手が点を取りにきた時間に失点を喫してしまえば、チームの土台は成り立たず、攻撃的なサッカーを志向しているとはいえ無失点に抑えることの価値は大きい。

 この日の横浜FMはそうした勝負強さの一端を見せた。前半の中盤以降は浦和のポゼッション攻撃を受ける場面もあったが、「失い方が悪かったりしてカウンターを受けるシーンもあったけど、ポジションに戻ることを徹底しようと話していた。相手の攻撃を遅らせて、オーガナイズするという目的を持ってやっていた」という撤退守備で対応。理想どおりの試合運びができない時間帯も耐え抜きつつ、試合の主導権は一度も譲らなかった。

 横浜FMにとって、耐え凌ぐ試合展開を許容するのは本意ではないかもしれない。畠中も理想を追い求め続ける姿勢は強調する。「守備としては危険な場面にならないよう、芽をつぶすことが仕事。ゼロで終えられたということはそれができたということだと思う。ただもっと攻撃にも参加して点が取れたので、今後はもっと点を取れるよう攻撃にパワーを使っていきたい」。とはいえまだ4試合。まずはこうした成功体験を積み上げつつ、クオリティーを上げていくことがタイトル奪還への鍵となりそうだ。

(取材・文 竹内達也)
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