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選手権で青森山田から先制点決めたレフティー。帝京大可児の新10番MF三品直哉「自分が引っ張っていきたい」

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帝京大可児高の新10番、MF三品直哉は文武両道のレフティー

[4.3 プリンスリーグ東海第1節 帝京大可児高 4-2 浜松開誠館高 長良川球技メドウ]

 新10番が強化中の左足キックでゴールを演出した。帝京大可児高(岐阜)のMF三品直哉(3年)は、全国高校選手権3回戦で青森山田高(青森)から先制点を奪うなど活躍したレフティー。この日、プリンスリーグ東海開幕戦で新チームの10番を背負ってプレーした。

「チームの中心的な選手として、自分が引っ張っていきたい」と意気込む三品は、トップ下の位置で巧みにボールを引き出したほか、スペースへの鋭い抜け出しでチャンスの起点に。PAで仕掛けて右足シュートを打ち込むなどゴールを目指し続けた。

 仲井正剛監督が指摘したように、チャンスでやや利己的なプレーが増えてしまったことは反省点。それでもMF鈴木淳之介(3年)が不在の期間はボランチを務めていたという10番は、トップ下の位置でも“失わない”力を発揮するなど存在感ある動きを見せていた。

 特に目立ったのは左足キックだ。仲井監督は「パワーが付いて、キックが良くなった」と分析。選手権後に筋力強化し、体重を2、3kg増やしてきたという三品はプレースキックで鋭いホールを連発していた。

「(仲井)監督から『鋭いボールを蹴れ』と言われていた。鋭く、速いボールを蹴れるように努力しています」。アシストこそつかなかったものの、彼のプレースキックに浜松開誠館高(静岡)DF陣は苦戦。一発でクリアし切れないシーンが増えていた。そして後半37分には、三品の右CK後のこぼれ球をFW永井斗梧(2年)が押し込んで4点目。10番は逆転勝ちに貢献した。

 選手権の青森山田戦は相手の素早いプレッシャーの中での駆け引きや得点に手応え。一方、右サイドで対峙した左SBタビナス・ポール・ビスマルク(現岩手)に「身体負けてしていて、自分には足りないと思いました」。チームとしても戦いぶりを評価されたが、「勝てていないので。勝たないと次にも繋がらないし、結果が大事だと思うから」と満足していない。

 今年は個人、チームで成長を遂げて再び全国に挑戦し、勝ち続けることが目標だ。学業面でも成績は学年トップクラスという文武両道のアタッカー。リバプールのFWモハメド・サラーの身体の使い方やシュートを磨き続け、「周りの選手をもっと活かしながら、自分でも行けるような選手に。もっと自分で行って得点を奪えるようにしたい」という姿になる。

(取材・文 吉田太郎)
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