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第2試合はJFAアカデミー福島U-18に0-2で敗戦。U-16日本代表候補は「刺激を自分の成長に」

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U-16日本代表候補のFW石井久継(湘南U-18)がドリブルでゴールへ迫る

[5.12 練習試合 U-16日本代表候補 0-2 JFAアカデミー福島U-18]

 05年生まれ以降で構成されたU-16日本代表候補が静岡合宿3日目の12日、ともにプリンスリーグ東海に所属する藤枝明誠高JFAアカデミー福島U-18と練習試合を行った。2-2で引き分けた第1試合・藤枝明誠戦からメンバーを入れ替えて臨んだ第2試合では、JFAアカデミー福島U-18と対戦。0-2で敗れ、1分1敗で2試合を終えた。

 JFAアカデミー福島U-18は現在、プリンスリーグ東海で開幕6連勝中。U-18日本代表候補の左SB松田隼風や10番MF久永瑠音、MF石山莞太郎、GK大畑神唯ら主力メンバーが先発した。U-16代表候補は「身体もいいし、スピード、テクニックもあってなかなかボールを取れない相手」(森山佳郎監督)に押し込まれ、奪ったボールを前線まで繋ぐ前にロスト。攻撃の糸口を見出だせない。

 その中でFW石井久継(湘南U-18)がドリブルでPAへ潜り込むシーンや、SB林奏太朗(鳥栖U-18)のスルーパスで抜け出したFW田中侍賢(清水ユース)が左足を振り抜くシーンもあったが、前半は守備時間の長い45分間だった。

 後半立ち上がり、U-16代表候補が先にチャンスを作る。左サイドでのテンポの良いパス交換からMF山崎太湧(JFAアカデミー福島U-18)が抜け出してクロス。交代出場のMF白石瑛也(磐田U-18)がカットインから左足シュートを狙う。

 だが、JFAアカデミー福島U-18は5分、中盤での奪い合いを制すと、MF大氏凛州がコントロールした左足シュートを決めて先制。一気に畳み掛けようとするが、U-16代表候補もインターセプトや運ぶドリブル、パスで存在感を放つMF矢田龍之介(1FC川越水上公園)が起点となる形で相手ゴールへ迫る。

 それでも、JFAアカデミー福島U-18は隙を見せない。逆に17分、DFライン背後へ抜け出したFW宮永羚進がさらにDFをかわして右足シュート。2-0と突き放した。その後も攻撃の手を緩めないJFAアカデミー福島U-18に対し、U-16代表候補は懸命なディフェンス。そして、MF安藤阿雄依(清水ユース)の仕掛けなどから攻め返したが、決定打を打ち込むことができないまま0-2で敗れた。

 森山監督は「(2試合を通じて)カウンターからいくつかチャンス、決定機も作ったけれど、もっとボールを持って相手を剥がすところまではやりたかった。この中で自分の通用しなかったこと、足りなかった部分も多かったと思うし、選手自身が感じていると思う。ミーティングもたくさんしましたし、刺激を自分の成長に強烈に結びつけていって欲しい」。合宿でのトレーニングや練習試合から、選手たちが意識、日常を大きく変えることを期待した。

 今回、今年初となるU-16日本代表候補合宿には大量36名が招集された。「ここからできてくる選手とか、にょきにょきと頭角を現してくる選手がいるので、それを何とかキャッチして、強化に繋げていきたいと思っています」と森山監督。28年ロサンゼルス五輪世代に当たるU-16代表候補の選手たちは、多くの関係者の協力で開催された合宿に感謝し、成長速度を上げて上の世代の代表チームへの「個人昇格」や所属チームでの活躍に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)

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