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[MOM3523]広島ユースFW棚田遼(3年)_広島スタイル体現し、決勝点。日本一と「得点王も狙います」

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サンフレッチェ広島ユースFW棚田遼は決勝点をマーク

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[7.25 日本クラブユース選手権(U-18)GS第1節 広島ユース 3-1 C大阪U-18 コーエィ前橋フットボールセンターC]

 切れ味鋭いドリブルで知られる名手だが、この日光ったのは攻守のランニングプレーだった。

「得意というわけじゃないけど、やらないといけないと思って取り組んでいる」というその“走り”が光ったのは、結果的に決勝点となった前半13分のゴール。スペースへの巧みな動き出しからライン裏を突くと、GKとの1対1でも慌てることなくGKの位置取りを見て、「空いているのが見えた」コースへと流し込み、2-0とリードを広げてみせる。

 その後は相手に主導権を渡してしまうような時間帯もあったが、サンフレッチェ広島ユースFW棚田遼(3年=サンフレッチェ広島Jrユース出身)は前線からしっかりとディフェンスを継続。そして攻撃に移れば一気にゴール前へと殺到する広島のスタイルを最前線で体現し続けた。

 高田哲也監督は「棚田は守備を根気強く頑張ってくれるようになった。サボってる選手がいたら、みんなで言い合えるのがウチの良いところ」と語るように、それを3年間積み上げて“広島ユースらしさ”を体得してきたとも言える。そしてもう一つ棚田にとって大きな気付きがあったのが、トップチームへの練習参加と5月のルヴァン杯2試合への先発出場だ。

「トップチームも前からすごくハードワークするので、自分ももっとやらないといけないとあらためて思わされた。テクニックとかは正直言うと、慣れてからは通用するなと思って自信を持ってやれているけれど、ハードワークの部分はまだまだ足りていないと思ったので、ユースでもっとやろうと思ってやってきた」

 もちろん、守備で貢献するだけで終わるつもりもない。今大会での目標は「中学年代でも日本一を獲っているので、この大会でも獲りたい」というものに加えて、「得点王も狙います」と力強かった。かつて柏レイソルの10番を背負い、Jリーグの草創期を沸かせた名ドリブラーの棚田伸氏を伯父に持つ広島の10番は、リオネル・メッシに憧れてずっと磨いてきたドリブルシュートを武器に大会の主役を狙っていく。

(取材・文 川端暁彦)
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