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遠藤、ブスケツがお手本。2年生MF上西剛史が京都橘の中盤で存在感増す

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京都3連覇を狙う京都橘高の中盤で存在感を増してきている2年生MF上西剛史

 京都3連覇を狙う京都橘高の中盤で存在感を増しているのが、2年生ボランチのMF上西剛史(セレッソ大阪西U-15出身)だ。本人はプレーの波があることを課題に挙げるが、日本代表MF遠藤航(シュツットガルト)やスペイン代表MFセルヒオ・ブスケツ(バルセロナ)を参考に思い描くプレーを表現。米澤一成監督も「ホンマ、核ですね。苦しい時に足を出してくれる」と高く評価している。

 強みは守備。「セカンドボールを拾ってチームに良い流れをもたらすことが大事なことなので、そこに関しては、意識は強く持ってセカンドボールを拾って行こうと思っています」。今年、負傷離脱中に体重と筋力増加に成功した上西は、当たり負けする回数が減少。相手に間延びさせられるような試合でも持ち味の運動量と強度でセカンドボールを拾い、味方に主導権をもたらしている。

 その2年生ボランチは目標とする選手たちの動きから学び、自分のプレーを磨いている。「遠藤航選手のガツンと行くところとか、海外で言ったらブスケツ選手みたいに後ろからつつくみたいな。ブスケツ選手の場合は後ろからだとファウルを取られやすいんですけれども、ファウルを取られずに、つつけてマイボールにできるのは凄いなと思います」。攻撃面についても、ブスケツのプレー集を見てイメージ。奪った後に遠くを見ること、前を向くことを意識し、少しずつ質を上げて来ている。

 夏頃からMF鎌田翔大(3年)とダブルボランチ。「翔大君と意思疎通してバランスよくできていると思います」という。先輩とコンビを組む上西は、ピッチに立つことへの責任感も強い。「3年生の思いも背負って戦わないといけない。まず走るということは誰でもできることだと思うので、メンバーに入れていない選手たちに『コイツが出るのは納得するな』と思えるプレーをしたいですし、あとはやっぱり自分が得意とする守備の部分を全力でやりたい」。その上西には全国大会で対戦したい相手がいる。

 それは、昨年末のミズノチャンピオンシップU-16 ルーキーリーグで敗れた静岡学園高。そして、青森山田高だ。特に青森山田のU-22日本代表MF松木玖生主将(3年)の強度を「体感してみたいです」。目標とする全国制覇、選手権で静岡学園や青森山田と対戦するためにもまずは京都制覇へ集中。京都両洋高との初戦を6-0で制し、次は同志社高との4回戦だ。上西はチームのために走り、戦い、攻守で勝利に貢献する。

(取材・文 吉田太郎)

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