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ユース取材ライター陣が推薦する選手権注目の11傑vol.1

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森田将義氏が注目するFW福田秀人(米子北高2年、中央)とDF笠置潤(神村学園高2年、右)

 第100回全国高校サッカー選手権が12月28日に開幕します。ゲキサカでは「選手権注目の11傑」と題し、ユース年代を主に取材するライター陣に選手権注目の11選手を紹介してもらいます。第1回は関西の高校生を中心に各カテゴリーを精力的に取材する森田将義氏による11名です。

森田将義氏「今年の下級生は、すでに複数のJクラブが争奪戦を繰り広げるFW福田師王(2年)とMF大迫塁(2年)の神村学園コンビが注目を集めますが、彼ら以外にも今後が楽しみな選手がたくさん。今回はこの一年見てきた選手の中から、高校以降での活躍を期待したい2年生をピックアップしました。いずれも他とは違う特徴を持った選手ばかり。数多くの選手がブレークした選手権の舞台で、飛躍のきっかけを掴めるか楽しみにしています」

以下、森田氏が推薦する11名
GK下村駿季(中部大一高2年)
思い切りよく飛び出していくシュートストップが売りの守護神だが、元名古屋の伊藤裕二監督が評価するのは明朗な性格。チームが選手権初出場を果たせたのは、「とにかくうるさい」(伊藤監督)彼が常に前向きで元気なコーチングを最後尾から続けたからだ。

DF笠置潤(神村学園高2年)
派手なプレーはないがサッカーセンスが高く、攻守両面で効いたプレーが出来る右SB。本職はボランチであるため、足元の技術が安定しているのが特徴だ。神村学園らしくサイドの低い位置から組み立てに関与しつつ、タイミングよく攻撃参加し、チャンスを作る。

DF新谷陸斗(東山高2年)
最終ラインで見せる落ち着きを払ったプレーで、チームに安心感を与える。174cmの身長はCBとして小柄だが、危機察知能力の高さとスピードで上手くカバー出来るのが魅力だ。自陣からの安定したビルドアップで攻撃の起点としても機能する。

DF宝納拓斗(佐賀東高2年)
183cmの身長と左足のフィードを備えた希少価値の高いCB。潜在能力はピカイチで、蒲原晶昭監督も「プロに行ける可能性を秘めた選手」と高く評価する。「サッカーに取り組む姿勢が変わった」佐賀東では自主練で足元の技術を磨き、ポゼッション能力も向上中。

DF竹内海人(今治東中等教育学校2年)
他を圧倒する運動量が持ち味。左サイドでアップダウンを繰り返し、数的優位な状況を作り続ける。夏以降は精神的な逞しさが増し、予選では落ち着いたプレーを披露。谷謙吾監督が「アイツの運動量は、今年の選手権にはプラスだった」と称える程の働きを見せた。

MF鍋島愛翔(高松商高2年)
川原寅之亮監督が「ちょっと他の選手と違うリズムでプレー出来る」と一目置く左利きのドリブラー。小柄な体格を活かしながら、颯爽とサイドを切り裂く姿から“讃岐のメッシ”と呼びたくなるタイプだ。「有名になりたい」と意気込む彼にとって、今大会は格好のチャンスと言える。

MF江川楓(瀬戸内高2年)
ボール扱いの正確さは、技巧派が多く揃う今年の瀬戸内の中でも光るが、それ以上に目を惹くのはポジショニングの良さ。自陣からテンポよく繋いだボールを相手に捕まりづらい位置で引き出し、アタッキングゾーンへと繋げる。

MF徳永涼(前橋育英高2年)
売りは、3列目からのゲームメイク。正確な技術力を活かして攻撃のスイッチを入れるだけでなく、巧みなポジショニングで相手を戸惑わせ、味方をフリーにも出来る。「泥臭さを身に付けたかった」との理由で選んだ前橋育英では守備のタフも身につきつつある。

FW小関晴人(丸岡高2年)
スペースに抜け出す感覚は一級品。予選では最前線からサイドに流れてクロスから、多くの見せ場を作った。フィジカルにも長けており、味方が作るチャンスをゴールに繋げられる事も出来る。持ち味を出せずに終わったインターハイの借りを返せるか注目だ。

FW永井斗梧(帝京大可児高2年)
夏まではサイドの選手だが、持ち味を発揮できず。ラストチャンスとして与えられたFWでの出番で才能が開花しつつあるスピードスター。50mを6秒前半で走る俊足でゴール前を抜け出す姿が印象的だが、ゴール前の密集をかわすことも上手い。

FW福田秀人(米子北高2年)
辛口評価の城市徳之総監督、中村真吾監督共に認めるセンスは確か。身体能力は決して高くないが、相手との駆け引きが上手くゴール前を巧みに抜け出し、フィニッシュまで持ち込める。少なくなってきている中体連出身の星として、彼の活躍を期待する人は多い。

執筆者紹介:森田将義(もりた・まさよし)
1985年、京都府生まれ。路頭に迷っていたころに放送作家事務所の社長に拾われ、10代の頃から在阪テレビ局で構成作家、リサーチとして活動を始める。その後、2年間のサラリーマン生活を経て、2012年から本格的にサッカーライターへと転向。主にジュニアから大学までの育成年代を取材する。ゲキサカの他、エル・ゴラッソ、サッカーダイジェストなどに寄稿している。
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