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またまたまたセットプレーから千金弾!高川学園が14年ぶりの準決勝進出!

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高川学園高は準決書でも話題の「トルメンタ」。そして、違う形のセットプレーから決勝点。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.4 選手権準々決勝 桐光学園高 0-1高川学園高 等々力]

 高川学園が国立へ! 第100回全国高校サッカー選手権は4日、準々決勝を行い、桐光学園高(神奈川)対高川学園高(山口)戦は、1-0で高川学園が勝った。高川学園は1月8日の準決勝で青森山田高(青森)と戦う。

 4強入りした12年度以来準々決勝へ進出してきた地元・川崎市の桐光学園と、同じく4強入りした07年度以来の8強決戦に臨む高川学園。話題の円陣回転FK,「トルメンタ」(スペイン語で嵐)など多彩なパターンのセットプレーから貴重なゴールを奪っている高川学園に対し、桐光学園も堅守とセットプレー、PK戦での強さで勝ち上がってきた。

 ともに4-4-2システム。桐光学園はGK吉田優翔(3年)、4バックは右SB米山悠葵(3年)、CB川角歓紀(3年)、CB馬場拓己(3年)。左SB寺内倖大(3年)、中盤は豊田怜央(2年)と岩根裕哉(3年)のダブルボランチで右SHベイリージャスティン勇誠(2年)、左SH田中英泰(3年)、2トップは三原快斗(3年)と粟江晟(3年)が並んだ。

 一方の高川学園はGK徳若碧都(3年)、4バックは右SB田島黎門(3年)、CB岡楓太(2年)、CB加藤寛人(3年)、左SB山崎陽大(3年)、中盤は桑原豪(3年)とゲーム主将・北健志郎(3年)のダブルボランチで右SH林晴己(3年)、左SH小澤颯太(3年)、2トップに中山桂吾(3年)と林良真(3年)が構えた。

 前半、桐光学園は累積警告で出場停止のMF山市秀翔主将(3年)に代わって先発した岩根の配球やミドルシュート、三原のボールキープを活かした攻撃でゴールを目指し、高川学園は裏抜けする選手へのパスや林晴の仕掛け、北の展開などから攻め返す。

 21分には、左FKを獲得した高川学園が5人による「トルメンタ」から林がヘッド。直後にもCKから連続シュートへ持ち込むが、桐光学園の水色の壁が立ちはだかる。前半半ばは攻めた後の回収速い高川学園が押し気味に試合を進めた。

 前半終盤は桐光学園がチャンスを連発。だが、その前に高川学園の守護神、徳若が立ちはだかる。31分にはロングスロー後に至近距離から打たれたシュートに反応し、ボールはポストをヒット。35分にはスルーパスで抜け出してきた粟江との1対1をストップした。

 高川学園は直後のピンチもDFがシュートブロック。桐光学園は40分に左CKから米山が放ったヘッドもクロスバーを叩く。左SB寺内の攻め上がりを活用してサイドを切り崩していたものの、チャンスを活かすことができない。

 後半も桐光学園はサイドの攻防で優位に立つ。だが、高川学園も押し返し、サイドからの崩しでゴールへ迫る。桐光学園GK吉田、高川学園GK徳若と両守護神も注目の一戦は緊迫。その中で高川学園が“持っている男”のゴールでリードを奪った。

 後半15分、高川学園は右サイドからニア、ファーポストに選手を分けるような形でのCK。桐光学園DFが頭に当てるがファーに流れたボールを投入直後のMF西澤和哉(3年)が押し込む。2日の3回戦で、後半アディショナルタイムにファーストタッチV弾を決めている“切り札”のゴールで1-0となった。

 桐光学園は前線に高さを加えて反撃。だが、攻め切る前にボールを失うなどなかなかゴール前のシーンを増やすことができない。高川学園は林晴の左足シュートがクロスバーを叩くなど、2点目を奪うことができなかったが、それでもCB加藤や徳若を中心とした守り。桐光学園のアディショナルタイムの反撃を断ち切り、1-0で勝った高川学園が14年ぶりの準決勝、国立切符を勝ち取った。

(取材・文 吉田太郎)

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