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チェルシーを襲った巨大制裁にイギリス文化大臣「クラブの保護に全力を尽くす」

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 イギリス政府がチェルシーのオーナーであるロマン・アブラモビッチ氏への制裁を開始したを受けて、デジタル・文化・メディア・スポーツ省のナディーン・ドリス大臣が10日、自身の公式Twitter(@NadineDorries)で声明を発表した。制裁の目的を述べた上で「フットボールクラブは文化的資産であり、地域社会の基盤。われわれはその保護に全力を尽くす」と強調している。

 イギリス政府は同日、アブラモビッチ氏への制裁を発表し、資産の差し押さえや渡航禁止令などの処分を開始。凍結された資産の中にはチェルシーのクラブ自体も含まれ、選手との契約やチケット・グッズの販売などができなくなる。イギリス政府はクラブの活動維持のため、特別ライセンスを発行して試合開催などは継続する許可を出しているが、クラブ存続に大きく関わる重い制裁となった。

 この問題に対し、スポーツを管轄する同省のドリス大臣がSNSを通じて説明を行った。

「プーチン(ロシア大統領)のウクライナへの攻撃は続いており、刻一刻と新たな悪事を目撃している。本日、政府はロシアに関連する個人に追加制裁を発表し、このリストにはチェルシーFCのオーナーであるロマン・アブラモビッチ氏も含まれている。われわれの優先事項はプーチン政権を可能なものにした人物の責任を追及することだ」

 そう前置きしたドリス大臣は「ただ、今日の制裁は明らかにチェルシー、そのファンに直接的な影響を与えるものだ。われわれはこの重大な制裁により、クラブと代表の試合が不必要に害されないよう、懸命に取り組んできた」と強調。「クラブが競争と経営を続けられるようにするため、われわれは特別ライセンスを発行し、試合開催、スタッフへの給与支払い、既存チケット所有者の試合への参加を可能にしています」と説明した。

 その一方で「重要なこと」は「アブラモビッチ氏からクラブ所有権による利益を取り上げることだ」と指摘。「このことがさまざまな不確実性をもたらすことを承知しているが、政府はリーグやクラブと協力し、フットボールクラブを継続させながら意図したとおりの結果をもたらせるようにしていく。フットボールクラブは文化的資産であり、地域社会の基盤。われわれはその保護に全力を尽くす」と方針を伝えている。

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