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[五輪]反町ジャパンは3連敗、意地見せられず

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[8.13 北京五輪GL 日本0-1オランダ 瀋陽]

 北京五輪男子は13日、グループリーグ最終戦を行い、2連敗ですでに敗退が決まっている日本はオランダと対戦。動きの重いオランダに対し優勢に試合を進めたが、相変わらずの得点力不足でゴールを奪えず、後半29分にPKで先制を許すと、そのまま0-1で敗れ、3連敗を喫した。

 本田拓也が出場停止の日本は内田篤人、安田理大の負傷者2人も先発から外れた。10日のナイジェリア戦からは先発5人が替わり、豊田陽平、岡崎慎司、吉田麻也が今大会初先発を飾った。システムはこれまで2戦と同じ4-5-1で、GK西川周作、4バックは右から長友佑都、吉田、水本裕貴、森重真人。中盤は梶山陽平と細貝萌のダブルボランチ、攻撃的MFは右から岡崎、谷口博之、本田圭佑と並び、豊田が1トップに入った。
 オランダは3-5-2に過去2戦からシステムを変更。ともにオーバーエイジ枠のマカーイとシボンが2トップを組み、トップ下にバベルが入る攻撃的布陣で臨んだ。

 前半は互いに見せ場の少ない展開だった。日本は球際で激しさを見せ、粘り強い守備から攻撃につなげたが、なかなかシュートまで持ち込めない。前半23分の豊田のミドルシュートも枠の上。ボールをおさめられる選手がいないため、サイドの上がりも使えず、攻撃が淡白だった。
 オランダも出足、攻守の切り替えが遅く、運動量も少ない。単調なロングボールに終始し、カウンターのチャンスにも押し上げが遅く、攻撃に厚みを欠いていた。前半45分、PA内でシボンがオーバーヘッドでシュートを打ったのが数少ない見せ場だった。

 後半に入ってもオランダのペースは上がらず、日本が優勢に試合を進めた。後半10分、豊田が左サイドからドリブルで切れ込み、右足でミドルシュートを放つと、同16分には森重のミドルシュートがゴールポストを直撃した。際どいミドルシュートはあったが、連動した攻撃で相手を崩す場面は見られなかった。
 いいところないオランダだったが、後半25分、バベルがPA内にドリブルで切り込みと、本田圭が後ろから引っ張り、痛恨のファウル。オランダはこのPKをシボンがど真ん中に蹴り込み、先制した。
 日本は後半35分に谷口、本田圭を下げて森本貴幸、香川真司を投入。同41分にも岡崎に代えて李忠成をピッチに送り込み、反撃を狙ったが、1-0で逃げ切り態勢に入ったオランダがうまく時間を使ってリードを守り抜いた。
 結局、0-1で3連敗を喫した反町ジャパン。グループリーグが導入された60年大会以降、初めて1勝も挙げられず大会を去ることになった。最後の意地を見せることもなく、北京五輪の戦いは何も残せずに終焉を迎えた。

(文 西山紘平)

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