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鹿島が連覇!!野沢の1点を守り切る

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[12.6 J1第34節 札幌0-1鹿島 札幌ド]

 J1は6日、最終節9試合を行い、鹿島アントラーズが2連覇を達成した。勝てば無条件で優勝が決まる首位鹿島はアウェーでコンサドーレ札幌と対戦。前半35分にMF野沢拓也が先制ゴールを決め、そのまま1-0で逃げ切った。

 鹿島は4-4-2のシステムで、GK曽ヶ端準、4バックは右から内田篤人、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹。中盤は青木剛と中後雅喜のダブルボランチで、左サイドに本山雅志、右サイドに野沢拓也が入り、興梠慎三とマルキーニョスが2トップを組んだ。
 すでにJ2降格が決まっている最下位の札幌も4-4-2。GK佐藤優也、4バックは右から池内友彦、西澤淳二、西嶋弘之、坪内秀介と並んだ。中盤は西大伍と上里一将のダブルボランチ、右に藤田征也、左に西谷正也。2トップは砂川誠とダヴィだった。

 試合は静かな立ち上がりを見せた。鹿島はリスクを負わず、ロングボール主体の攻撃で相手の出方を伺った。札幌も引き気味に守り、ボールを奪えば素早いカウンターでチャンスを狙った。
 最初の決定機は鹿島。前半17分、GKからのキックを興梠が頭で前方のマルキーニョスに流すと、マルキーニョスがヒールで戻し、興梠が右足で狙ったが、GKの好守に阻まれた。
 鹿島は徐々にショートパスをつなぎ始め、リズムをつかむ。それでもスピードに乗ったダヴィのカウンターは迫力があった。前半24分には左サイドから西谷が右足にボールを持ち替え、ゴール前にクロス。ピンポイントのボールにダヴィがボレーで合わせたが、GKが正面でキャッチした。
 均衡を破ったのは、やはり鹿島だった。前半35分、相手GKのキックのこぼれ球を拾った野沢がそのままドリブルで持ち込み、右足一閃。低い弾道の強烈なミドルシュートがゴール左隅に突き刺さった。
 前半はこのまま1-0で終了。鹿島が優勝に向け、ぐっと優位な状況に立って折り返した。

 引き分けでもいい鹿島は先制点を取ったことで硬さも取れた。手堅く守りながらも、ショートパスをつなぎ、完全に試合のペースを握った。後半6分には青木の浮き球パスを受けた興梠が絶妙なトラップから右足シュート。同8分には中後が思い切りの良い左足ミドルでゴールを襲った。
 後半13分には青木がファウルをもらいながらも前線にスルーパスを送り、マルキーニョスが決定機を迎えたが、シュートはわずかにそれた。追加点のチャンスをつくりながら、なかなか2点目を奪えない。後半20分には札幌の上里の左足ミドルがポストを直撃し、ヒヤリとする場面もつくられた。
 最終戦で意地を見せたい札幌も戦う気持ちを前面に出し、同点ゴールを狙った。球際で激しい攻防が続いたが、鹿島も落ち着いて札幌の攻撃をはね返し、時計の針を進めていった。
 試合はそのまま鹿島が逃げ切り、1-0で終了。勝ち点3を上積みし、リーグ連覇を達成した。

(取材・文 西山紘平)

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