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オランダ戦前日・岡田武史監督の記者会見要旨

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Text alert@オランダ・エンスヘーデ
日本代表は5日、日本時間5日午後9時にキックオフされる国際親善試合オランダ戦に向け、試合会場のFCトヴェンテ・スタジアムで公式練習を行った。右足首裂傷のDF岩政大樹(鹿島)は負傷後初めてジョギングを行ったものの依然別メニュー。そのほかの選手はにわか雨に見舞われながらシュート練習などの最終調整を行った。

以下、公式練習後の岡田武史監督会見要旨

岡田武史監督
「あすの試合に向けて、みんなのコンディションもだいぶ上がってきた。今までわれわれがやってきたことを、できるだけ出せるような試合にしたい。試合をやるからには(相手が)オランダとはいえ、勝つためにベストを尽くしたい」

――オランダのようなトップクラスの相手に、どこが通用すると考えている?
「試合全体ではなく、例えば攻守の切り替えとか、われわれのコンセプトに沿ったところで見ていきたい。われわれのやろうとしているところの、どこが通じるのかという観点で、攻守の切り替えを見たい。全体としての組織的なプレッシャーというのは行くけれど、そこの1対1のところは分からない。ボールの動かしについては、サポートを早くするというのは、ある程度はできると思っている」

――メルボルンのオーストラリア戦のあと、監督は「ポゼッションが有利に立てない時、どうするかはこれから考える」と言っていたが、そういったプランBというものは想定しているのか?
「どういう状況でそういうことを話したかは覚えていないが、まずは上回れるようにすることが先だと思っている。それによってコロコロ変えるつもりはない」

――試合後、選手がショックを受けるのと自信を得るのと、どちらを期待しているか
「もちろんショックより自信のほうがいい(笑)。でもまあ、やる前からそういった心配をしても仕方がない。ショックを受けたからこうしようとか、そういうことは一切考えていない。逆に上手くいっているときに不要な心配をして、勢いを止める必要もない。要は、ショックを受けたら受けたなりに、自信を持ったなら持ったなりに、それでいいと思います。「釣れれば釣れり 釣れなければ釣れないでまたいい 春うらら」という川柳があるんですけど(笑)」

――今年、この試合を含めてあと7試合ある。今回はどんな位置づけ?
「選手にも言っているが(代表マッチが)2カ月半くらい空いて、これからいよいよ本大会に向けたスタートの試合である。離れていたので、感触のずれというものは少しはあるが、ここから年内だけでも7試合やらせていただける、だからここで何かするではなく、みんなが自分たちの目標に向かって、やろうとしていることを出すための努力をすること。ベストを尽くすことが、この試合において一番大事だと思っている。試合をやるからには、たとえオランダといはいえ、勝つつもりで臨んでいかないといけない。そうすることによって、いろんなことが分かってくる。自分自身、オランダのビデオをたくさん見たが、はっきり言ってレベルは高い。しかし、高いからといって、今のわれわれの戦い方を変えるとか、ノーチャンスとは思っていない。自分たちの持っているものをすべて出して勝ちにいきたいと思っている」

――先ほどの川柳は、誰の川柳なのか?
「まったくどなたか知らない。どこかの本で読んだか……でもちょっと違ったかもしれない。「釣れるもよし 釣れなくもよし」とか、そういう感じだったと思うが、どなたが詠んだのかも、何の本だったのかも覚えていないので、今度調べておく」

――なぜそれが浮かんだのか?
「なぜって、今ふと浮かんだ。これは禅でいう無心という意味だと思う。いろいろな喩え方があると思うが、なぜか記憶している」
(取材・文・矢内由美子)

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