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平均年齢20.95歳の若きA代表、イエメン戦の先発メンバーは?

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 W杯イヤーの初陣に臨む岡田ジャパンに、フレッシュな顔ぶれがズラリと並んだ。1月6日のアジア杯予選・イエメン戦に招集された日本代表メンバー19人が発表され、実に14選手がA代表初選出となった(MF柏木陽介は08年7月の候補合宿のみ招集)。

 主力選手にオフを取らせるため、岡田武史監督は当初、イエメン戦を1月23日に変更するよう要望していたが、日本協会とAFC、イエメン協会との交渉が難航。予定通り、1月6日に開催されることが決まった。

 そのため、天皇杯で4強に残ったチームの選手だけで代表を編成する、あるいは19日にU-20韓国代表と親善試合を行ったU-20日本代表チームでイエメン戦に臨む――などさまざまな案が出されたが、最終的にU-20代表の韓国遠征に参加したGK権田修一、DF村松大輔、DF酒井高徳、MF金崎夢生、MF青木拓矢、MF山村和也、MF山田直輝、MF米本拓司、FW大迫勇也に、全日本大学選手権出場のため韓国遠征に参加しなかったFW永井謙佑を含めたU-20世代10選手に、期待の若手9人を加えた構成となった。

 最年長はDF菊地直哉の25歳で、最年少はDF酒井高徳の18歳。平均年齢20.95歳という前代未聞の若きA代表誕生となった。ただ、基本的にはこの一戦のためのメンバーで、2月2日に予定されている親善試合、2月6~14日の東アジア選手権には従来通りの主力メンバーで臨むとみられる。

 とはいえ、岡田監督の心を動かすほどのアピールを見せれば、その後も引き続きA代表に招集される可能性がないわけではないだろう。6月の南アフリカW杯に向け、大逆転でのメンバー入りも不可能ではない。新戦力を試すことが少ない岡田ジャパンにおいて、これ以上のアピールチャンスはない。開かれた門戸をくぐり抜ける若手の台頭が期待されているのも事実だ。

 ここでは、ポジションごとに新戦力をチェックしていき、イエメン戦に先発する11人を予想してみたい。
※は日本代表初招集選手、なお所属は09年度のもの

▽GK
西川周作(23=大分)
権田修一(20=F東京)※

 GKは2人。西川は10月の国内3連戦からA代表に招集されており、10月8日の香港戦で国際Aマッチデビューも果たしている。その後の4試合は出番がなかったが、今回はアクシデントがなければ、西川がA代表2戦目の出場を飾る可能性が高いだろう。

▽DF
菊地直哉(25=大分)※
槙野智章(22=広島)
太田宏介(22=清水)※
吉田麻也(21=名古屋)※
村松大輔(20=湘南)※
酒井高徳(18=新潟)※

 DF陣では槙野に招集歴はあるものの、試合出場の経験はなく、だれが出てもA代表デビューとなる。4バックの構成は、すでに岡田監督のコンセプトを学んでいる槙野が中心になるはずで、センターバックの相棒は北京五輪メンバーで、ACLでの国際経験も豊富な吉田が濃厚か。
 センターバックは他に菊地、村松がいるが、菊地はサイドバック、ボランチもこなすユーティリティーさがあり、どこで出場しても不思議ではない。
 菊地以外のサイドバックの候補は太田と酒井。酒井はクラブ、年代別代表では中盤のサイドをこなすこともあるが、このメンバー構成なら太田と酒井が左右のサイドバックを務める可能性が高そうだ。

▽MF
柏木陽介(22=広島)※
乾貴士(21=C大阪)
金崎夢生(20=大分)
青木拓矢(20=大宮)※
山村和也(20=流通経済大)※
山田直輝(19=浦和)
米本拓司(19=F東京)※

 MFには乾、金崎、山田と岡田ジャパンで試合出場経験のある選手が3人いる(ただし、3人とも1試合のみ)。柏木も08年7月の候補合宿には招集されており、岡田監督のコンセプトをある程度理解しているはず。
 この4人が中心になりそうだが、攻撃的な選手が多く、ボランチができるのは柏木だけ。ナビスコ杯でニューヒーロー賞&MVPをダブル受賞した米本、あるいは岡田監督の評価も高い山村にも先発のチャンスはありそうだ。
 柏木をボランチに下げた場合、柏木と米本がダブルボランチを組み、4-2-3-1なら2列目に山田、金崎、乾が並び、4-4-2ならそのうちの2人が先発する可能性が高い。

▽FW
平山相太(24=F東京)※
渡邉千真(23=横浜FM)※
永井謙佑(20=福岡大)※
大迫勇也(19=鹿島)※

 FW陣は4人全員がA代表初招集だが、いずれも期待は大きい。代表待望論の根強かった平山、今季Jリーグ新人王の渡邉、圧倒的なスピードを誇る永井、昨年の全国高校選手権で得点王に輝いた大型ルーキーの大迫。ストライカー不足の岡田ジャパンにおいて、最も期待値が高く、さらには代表定着の可能性も最も高いのが、このFW陣と言えそうだ。
 特に現在の代表では小柄なFWが多いこともあり、平山、渡邉、大迫という大型ストライカーの台頭は願ってもないこと。岡田監督は運動量が多く、アジリティーのあるFWを重用する傾向があるが、その考え方を覆すほどの活躍に期待したい。

 果たして1月6日のイエメン戦にはどんな先発メンバーが並ぶのか。現時点で予想してみると、以下の通りになった。
   渡邉
乾  金崎 山田
 柏木 米本
太田   酒井
 槙野 吉田
   西川

(文 西山紘平)

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