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柏のクリロナ?エフライン・リンタロウの夢は「日本代表」

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 エフライン・リンタロウ――。その名前だけでもインパクトがあるが、186cmという長身、恵まれた体格は高卒ルーキーには見えない。

 安達学園中京高(岐阜)から柏レイソルに新加入した18歳のあこがれはポルトガル代表のFWクリスティアーノ・ロナウド。クラブ関係者によれば、利き足の左足で操る柔らかいボールタッチは“クリロナ”を彷彿とさせるという。どこか顔付きもC・ロナウドに似ている。

 実は「リンタロウ」というのは祖父の名前でもある。母方の祖父母が日本人という日系ブラジル人。ただ、母親はブラジル生まれのブラジル育ちで「まったく日本語は話せない」のだという。エフラインが来日したのは4年前。父親の仕事の関係だったが、父親が帰国してからも母と姉と3人で日本での生活を続けている。

 高校時代に国体の岐阜県選抜、U-16日本選抜、U-18JFA選抜に選ばれるなど頭角を現すと、「日本でプロ選手になりたい」という夢を持つようになった。そして、柏への入団。今では簡単な会話なら日本語も不自由なく話せるまでになり、ブラジルに帰る考えもなくなった。

 「こうやって日本でチャンスをもらったし、今は日本人になりたいと思っている。日本国籍を取って、日本代表になりたい」。日本で叶ったプロ選手の夢。その規格外のプレーで柏のみならず、日本中を沸かせる日もやって来るかもしれない。

<写真>柏に新加入したFWエフライン・リンタロウ

(取材・文 西山紘平)

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