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小笠原は不満隠さず、「これから面白くなりそうなところで…」

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[2.11 東アジア選手権 日本3-0香港 国立]

 完全に消化不良だった。2列目で先発し、後半から本職のボランチに下がったMF小笠原満男。後半16分には、結果的にFW大久保嘉人のハンドを取られたものの、絶妙な縦パスで決定機をつくりかけた。しかし、これからという矢先、交代を命じられた。

 前半は中に絞ってボールを受けるシーンが多く、守備ブロックを形成した相手を崩し切れなかった。「数多くのチャンスをつくるところまではいかなかった。特に前半。点差を見てもそうだし、もっとチャンスを増やして、点を取りたかった」。横パスが多く、効果的な縦パスが少ない。パサータイプの多い中盤は2日のベネズエラ戦(0-0)同様、機能不全に陥っていた。

 「我慢強くやるしかなかった。相手がブロックをつくっているのに無理に突っ込んで、カウンターを受けるのが一番怖い。でも、ジャブというか、ああやってボールを回して相手を走らせたことで、後半は相手も落ちてきた。点にはならなかったけど、いい崩しもあったし、90分を見れば有効だったと思う」

 だからこそ、もっとプレーしたかった。結局、ボランチでのプレーはわずか17分間。「すぐ終わっちゃったね。ボールタッチも増えて、スペースもできてきたし、これから面白くなりそうだなってところで…。残念ですけど」。表情は明らかに不満げだった。

 「ああいうところで必要とされるものを出さないといけないということだと思う」。最後は前向きに話していたが、不完全燃焼に終わった香港戦で岡田武史監督に見限られていないことを祈るしかない。

<写真>日本代表FW小笠原
(取材・文 西山紘平)

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