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出番がない岩政が心境を吐露。「人生が終わるわけではない」

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 フィールドプレーヤーではMF阿部勇樹とともに、いまだ出場機会のないDF岩政大樹が12日の練習後、今の心境を明かした。
 「試合に出られなくてもやることは変わらない。出られないからといって、モチベーションが落ちるわけではないです。ここで出られなかったらもう終わりとか、そういうことは思っていない。自分にはまだ伸びしろがあると思うし、仮にW杯に出られなくてもサッカー人生が終わってしまうわけではないから」
 同じDFの今野泰幸のほか、香川真司や金崎夢生の若手も試合出場しており、本来なら焦りやいらだちが出てきてもおかしくはない。だが、岩政はあくまでも、代表での活動を通じて自分が成長できるように最善を尽くしているという。実際、この期間で成長も感じ取っている。
 「練習をやってきて、できることが少しずつ増えてきている。鹿島と代表とでは、やるサッカーは違うが、このチームでも鹿島でやれているようなことができるようになっている」
 相撲や能の動きを取り入れたり、あくなき向上心で日々、努力を続けている岩政らしい姿勢。前回のドイツ大会では、出場機会が少ない選手が“空気”を乱していたともいわれるが、岩政をはじめ今のCB陣には心配なさそうだ。
 岡田監督も、岩政らCBの選手をテストできていないことについて「大した誤算ではない。チームの出来が早く戻れば、試すチャンスもあったかもしれないが、岩政も今野も練習でいいプレーをしているし、計算はできる」と信頼を寄せている。
 もちろん岩政は、控えで終わろうとは思っていない。レギュラーを常に狙っている。練習は先発のつもりでこなしている。この強い精神力を生かし、代表生き残り、レギュラー取りへ。いずれにせよ、こういう男がいると頼もしい。
(取材・文 近藤安弘)

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