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"俊輔効果"で代表復帰、山瀬&栗原はセルビア戦先発か

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 横浜F・マリノスからはMF山瀬功治、DF栗原勇蔵が代表復帰を果たし、MF中村俊輔、DF中澤佑二とともに4人が選出された。

 山瀬のA代表選出は08年8月20日のウルグアイ戦以来、約1年7ヵ月ぶりだが、元々は岡田武史監督の愛弟子として07年12月の岡田ジャパン始動から代表に招集され、主力を担ってきた。

 岡田監督就任後初勝利となった08年1月30日のボスニア・ヘルツェゴビナ戦での2得点など岡田ジャパンでも4得点を記録。ブランクはあるものの、岡田監督にとっても十分に計算の立つ選手であるのは間違いない。

 チームではここ2試合、FW登録のセカンドストライカーとしてプレーしており、20日の川崎F戦では2得点と好調をキープしている。4月7日のセルビア戦(長居)は国内組の試合ということで、MF本田圭佑(CSKAモスクワ)が不在。山瀬は3月3日のバーレーン戦で本田が務めたトップ下での先発起用が予想され、チーム同様、よりゴールに近い位置で得点に絡むプレーが期待される。

 栗原の日本代表招集は、A代表デビューとなったオシム前監督時代の06年8月9日のトリニダード・トバゴ戦までさかのぼるが、岡田監督時代の08年4月の日本代表候補合宿に招集された経験もある。

 岡田監督は栗原について「マリノスの監督をやっていてよく知っている。身体能力、ジャンプ力やスピードは日本人離れしたものがあるし、世界でも通用する。キック力もある。ポジショニングの修正や、常にアラートな(気を配り、注意した)状態でいられるかという課題はあったが、最近は改善されている」と指摘。「組織で戦うといっても、最後は跳ね返す個の力で勝たないと話にならない。彼はそういう個の力を持っている」と期待を寄せた。

 セルビア戦はDF田中マルクス闘莉王(名古屋)が出場停止のため、中澤とのコンビで先発する可能性が高い。チームでも常に中澤とプレーしているということもアピール材料になるだろう。

 岡田ジャパンではこれまでDF岩政大樹(鹿島)が3番手のセンターバックとしての地位を確立していたが、バーレーン戦に続いて今回も招集を見送られた。岡田監督は「ACL組は過密日程で、たくさん呼んで半分しか使わないというわけにもいかない。分かっている選手はいいだろう、分からない選手を呼ぼうと考えた」と話したが、岩政不在の試合でアピールに成功すれば、一気に栗原が台頭する可能性もあるのは確かだ。

 中村のCKから2試合連続ゴールを決めた栗原。中村の加入で本来の持ち味を発揮しつつある山瀬。“俊輔効果”とも言える2人の代表復帰が岡田ジャパンにどんな“化学変化”をもたらすか。

(取材・文 西山紘平)

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