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岡田ジャパン醜態、若手主体のセルビアに0-3完敗

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[4.7 キリンチャンレジ杯 日本0-3セルビア 長居]

 日本代表は7日、セルビア代表と対戦し、0-3の惨敗を喫した。5月中旬のW杯メンバー23人決定前最後の試合。選考を兼ねたオプションのテストとともにチーム力を底上げしたい一戦だったが、若手主体のセルビアに対しホームで攻守にいいところのない完敗だった。

 日本は3月3日のバーレーン戦に続いて4-2-1-3のシステムを採用。右内転筋を痛めているDF内田篤人は欠場し、左足首痛のFW玉田圭司もベンチスタートとなった。GK楢崎正剛、4バックは右から徳永悠平、栗原勇蔵、中澤佑二、長友佑都。中盤は阿部勇樹と稲本潤一のダブルボランチ、トップ下に遠藤保仁が入り、前線は右から中村俊輔、興梠慎三、岡崎慎司だった。

 最初の決定機はセルビアに許した。前半4分、1本のロングパスでFWドラガン・ムルジャに最終ラインの裏を取られる。シュートはポストに救われたが、同15分にまたもDFが乱れた。

 中盤のパス回しでボールを奪われると、MFラドサフ・ペトロビッチのパスに再びムルジャが抜け出す。栗原と中澤の間を完全に抜かれ、今度は左足シュートがゴールネットに吸い込まれた。

 先制点を許した日本は前半20分、中村のスルーパスを受けた長友が左クロスを送り、走り込んだ岡崎が右足で合わせたが、GKが好セーブ。同21分、遠藤の左CKに合わせた栗原のヘディングシュートもGKの好守に阻まれた。

 同点のチャンスを逃がすと、前半23分、2点目を許した。DFパブレ・ニンコフの右クロスからシュート性の折り返しにムルジャが詰めると、いったんはGK楢崎が弾いたが、こぼれ球をムルジャに押し込まれた。

 まさかの2点ビハインドとなった日本は反撃を狙うが、なかなかチャンスをつくれない。ボランチの位置までは自由にパスを回せるが、その先にボールが入ると、セルビアのDFとMFが挟む形でプレッシャーをかける。球際や空中戦でも後手を踏む苦しい展開。前半33分に遠藤、前半ロスタイムには中村が直接FKを狙ったが、どちらも精度を欠き、前半は0-2で折り返した。

 日本はハーフタイムに栗原と興梠を下げ、MF石川直宏、FW玉田圭司を投入。阿部がセンターバックに下がり、中盤は稲本がアンカーで、その前に中村と遠藤。前線は石川、岡崎、玉田に変わった。

 後半14分、中村の浮き球のパスに石川が絶妙な飛び出しからGKと1対1を迎えたが、シュートはGKに阻まれる。最大の決定機を逃がすと、またもその直後に失点した。同14分、MFネマーニャ・トミッチがFKを直接、ゴール左隅にねじ込み、3-0。決定的な3失点目を許した。

 後半24分、遠藤のスルーパスから石川が抜け出すが、シュートは空振り。それでも石川は同32分に右サイドからカットインして左足でシュートを狙うなど、チームとしてまったく攻撃が組み立てられない中、持ち味を発揮し、気を吐いた。

 日本は後半25分に中村に代わってMF山瀬功治が入り、同37分には遠藤がDF槙野智章に、玉田がFW矢野貴章に交代。阿部が再びボランチに上がり、右に石川、左に山瀬、岡崎と矢野の2トップという4-4-2に変更した。

 しかし、石川の飛び出し以外では最後まで攻撃の糸口も見つけられない。後半ロスタイム、石川の右CKに合わせた矢野のヘディングもゴールライン上でDFにクリアされ、0-3の完敗。試合終了の笛が鳴ると、4万6270人で埋まったスタンドからは大きなブーイングが飛んだ。

(取材・文 西山紘平)

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