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Jリーグが「プレミアリーグ」化へ向け検討を開始か

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 Jリーグが2012年開始を目標に、イングランドような「プレミアリーグ」の創設へ本格的な検討を開始すると、29日の日刊スポーツが報じている。

 資金面などで高い基準を満たす8-10のクラブを選抜し、「プレミアリーグ」として運営するというもので、選手も代表クラスをずらりと揃え、年俸も1億円を超えるような選手を続々輩出させる。これによって試合の質が上がるなどリーグの付加価値がついて、サッカー人気が上がるのではないか、というわけだ。

 10チームで1993年に発足したJリーグも、現在は37チームまで増え、少しマンネリ化したところがある。コアなファンは定着しているが、さらなるリーグの発展のためには、新規ファンの獲得が必要で、世間の目をサッカーに向けさせるために「プレミア化」を目指すわけだが、背景には“スカパー問題”もあるようだ。

 現在、Jリーグは07年から11年までの5年にわたり、スカパー!と契約して年間50億円の放送権料を得ている。12年以降の契約についてはまだ白紙だが、リーグの価値を高めて再契約&契約料の値上げを目論んでいる。放映権料は各クラブに分配されるため、金額が増えれば、経営に苦しむクラブを救える可能性がある。

 現在18チームあるJ1クラブの三分の一以上が「プレミア」から外れるため、実現へは、クラブの反発もあると考えられる。プレミアから外れたクラブが、人気が落ちて経営危機に、なんてこともありえるため、議論を重ねる必要がある。J2は事実上、3部となるため、こちらも異論が出そう。とはいえ議論は大事。Jリーグが今以上に盛り上がるよう、様々な角度から検証してほしいものだ。

(文 近藤安弘)

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