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高校3年生の17歳高木善、「乗り越えなきゃいけない壁がある」

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[8.29 J2第24節 東京V2-0岐阜 西が丘]

 3試合連続の先発を果たした東京ヴェルディのMF高木善朗は消化不良のまま後半21分にベンチへ下がった。「悔しいけど、あの出来じゃしょうがない」。今季すでに20試合に出場しているとはいえ、本来はユース所属の高校3年生。表情にも初々しさを残す17歳は、悩める胸中を明かした。

 「自分の中に乗り越えなきゃいけない壁がある。もっとやりたいプレーがあるのに、それが全然できてない。それがないと、試合をやっていても面白くない。チームプレーの中で個人を出さないといけないし、もっと自分のやりたいプレーを出していきたい」

 本来のカテゴリーである東京Vユースは夏の日本クラブユース選手権(U-18)で優勝し、天皇杯本戦出場も決めた。「うらやましいところはあります。ユースにはユースでしかできないこともあるので」と複雑な思いはある。一方で「ユースの活躍は刺激になっています」と、同い年の仲間たちのプレーにスランプ脱出の手掛かりも見えてきている。

 「プレーの発想とか、仕掛けるタイミングとかを取り戻すためにはみんなのプレーは参考になる。何かヒントをもらえるんじゃないかって思って、よく見るようにしています」。ユースでしかできないことがあるように、トップでしか学べないこともある。初めて直面する試練を乗り越えたとき、さらなる成長が待っているはずだ。

<写真>東京V・MF高木
(取材・文 西山紘平)

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