決勝点の鹿島・興梠、ニューヒーロー賞奪取を宣言!
[9.1 ナビスコ杯準々決勝第1戦 鹿島2-1川崎F カシマ]
鹿島アントラーズが川崎Fを2-1で下し、公式戦6試合ぶりの勝利をつかんだ。決勝弾を奪ったのはFW興梠慎三だ。1-0の後半10分、マルキーニョスが右サイドを抜け出して仕掛けると、興梠は持ち味のスピードを活かしてゴール前に突進。速いグラウンダーパスに、相手DFより一瞬速くボールに触り、ゴールに押し込んだ。若きスピードスターは、一目散にマルキーニョスに駆け寄り、熱い抱擁を交わした。
「マルキのおかげです。ニアをあけといたので、そこに飛び込んでいこうと。ギリギリ、ボールに触れました。最近勝っていなかったので、1点取れて勝てたのはよかった」
表情に安堵感が漂っていた。8月のリーグ戦5試合に3分け2敗と勝てなかった。順位も首位の名古屋と勝ち点差7の4位に後退した。鹿島らしさが失われていた。
大会こそ違うし、まだ“前半戦”が終わったばかりだが、強敵の川崎Fを相手に公式戦6試合ぶりの勝利は“負の流れ”を変える可能性がある。しかし、興梠の口からは喜びよりも、反省点の方が多く飛び出した。
「追加点を取らないといけない。追加点が取れたと思うので。去年、ロスタイム、守ればいいやとなって、勝ちきれなかった。去年みたいにならないようにしないといけないから(追加点がほしかった)」
思い返せば、昨年もナビスコ杯も準々決勝で川崎Fと激突。第1戦はホームで1-0で勝利したが、第2戦は延長の末に0-3で敗れて敗退となった。この試合、後半終了間際まで0-0で推移し、守りきれば進出というところで、44分に同点に追いつかれた。延長は一気に集中力が切れ、さらに2失点を重ねた。興梠はその試合は無得点で、後半40分に交代しており、ベンチで悔しさを味わった。今年は、自らのゴールでチームを勝たせるつもりだ。
「まだまだ本調子じゃない。体が付いてこない。パスとか、ミスが多い。去年もこの時期は悪かった。去年みたいにしたくない」
興梠は自分に言い聞かせるように話した。昨年は夏場、3カ月近くゴールから見放されて苦しい思いをした。今年はまだそこまでのスランプはないが、日本代表復帰の目標もあり、求める理想は高い。「とりあえず、次が大事。全部のタイトルを取りたいです」と言い切った。
“個人賞”もいただくつもりだ。意外? かもしれないが、興梠はまだニューヒーロー賞の対象選手だった。「目指していきたいです!」とこちらも力強く宣言した。運命の第2戦は8日、敵地・等々力で行われる。昨年の悔しさを胸に、リベンジを果たすつもりだ。
<写真>鹿島FW興梠
(取材・文 近藤安弘)
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ナビスコ杯2010特集
鹿島アントラーズが川崎Fを2-1で下し、公式戦6試合ぶりの勝利をつかんだ。決勝弾を奪ったのはFW興梠慎三だ。1-0の後半10分、マルキーニョスが右サイドを抜け出して仕掛けると、興梠は持ち味のスピードを活かしてゴール前に突進。速いグラウンダーパスに、相手DFより一瞬速くボールに触り、ゴールに押し込んだ。若きスピードスターは、一目散にマルキーニョスに駆け寄り、熱い抱擁を交わした。
「マルキのおかげです。ニアをあけといたので、そこに飛び込んでいこうと。ギリギリ、ボールに触れました。最近勝っていなかったので、1点取れて勝てたのはよかった」
表情に安堵感が漂っていた。8月のリーグ戦5試合に3分け2敗と勝てなかった。順位も首位の名古屋と勝ち点差7の4位に後退した。鹿島らしさが失われていた。
大会こそ違うし、まだ“前半戦”が終わったばかりだが、強敵の川崎Fを相手に公式戦6試合ぶりの勝利は“負の流れ”を変える可能性がある。しかし、興梠の口からは喜びよりも、反省点の方が多く飛び出した。
「追加点を取らないといけない。追加点が取れたと思うので。去年、ロスタイム、守ればいいやとなって、勝ちきれなかった。去年みたいにならないようにしないといけないから(追加点がほしかった)」
思い返せば、昨年もナビスコ杯も準々決勝で川崎Fと激突。第1戦はホームで1-0で勝利したが、第2戦は延長の末に0-3で敗れて敗退となった。この試合、後半終了間際まで0-0で推移し、守りきれば進出というところで、44分に同点に追いつかれた。延長は一気に集中力が切れ、さらに2失点を重ねた。興梠はその試合は無得点で、後半40分に交代しており、ベンチで悔しさを味わった。今年は、自らのゴールでチームを勝たせるつもりだ。
「まだまだ本調子じゃない。体が付いてこない。パスとか、ミスが多い。去年もこの時期は悪かった。去年みたいにしたくない」
興梠は自分に言い聞かせるように話した。昨年は夏場、3カ月近くゴールから見放されて苦しい思いをした。今年はまだそこまでのスランプはないが、日本代表復帰の目標もあり、求める理想は高い。「とりあえず、次が大事。全部のタイトルを取りたいです」と言い切った。
“個人賞”もいただくつもりだ。意外? かもしれないが、興梠はまだニューヒーロー賞の対象選手だった。「目指していきたいです!」とこちらも力強く宣言した。運命の第2戦は8日、敵地・等々力で行われる。昨年の悔しさを胸に、リベンジを果たすつもりだ。
<写真>鹿島FW興梠
(取材・文 近藤安弘)
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