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ザッケローニ監督が4人のコーチ陣とともに再来日、「すべての選手に門戸は開いている」

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 就労ビザの取得などのためイタリアに一時帰国していた日本代表のアルベルト・ザッケローニ監督(57)が17日、8日ぶりに再来日した。

 イタリア時代からコーチングスタッフとして“チーム”を組んできたステファノ・アグレスティコーチ(54)、マウリツィオ・グイードGKコーチ(53)、エウジェニオ・アルバレッラフィジカルコーチ(45)、ジャンパオロ・コラウッティテクニカルアシスタント(40)の4人も一緒に来日。ザッケローニ監督は「前回(日本に)来たときよりもさらにハッピーな気持ちでいる。ようやく明日から自分のスタッフと仕事ができるので、楽しみにしている」と、あらためて代表監督としての意気込みを口にした。

 「これでようやく日本をベースに生活できる。明日からJリーグの視察もできる。今後戦う大会に向けて自分の目で選手を選ぶことができるのでうれしい」。さっそく18日からJリーグの試合を視察する予定で、週明けの21日には関塚隆コーチら日本人スタッフも含めたミーティングを開く予定だ。

 「やる気に満ち溢れている。自分のスタッフ、日本人のスタッフと一緒にチームをつくるためにミーティングを重ねていく。まず最初にやらなければならないのは、日本人のスタッフとイタリア人のスタッフの意思をすり合わせていくこと」と、スタッフ間のコミュニケーションを重視した。

 ザッケローニ監督の初采配となる10月8日のアルゼンチン戦(埼玉)まで3週間。選手を見極める時間は限られており、「W杯を戦ったメンバーを中心に一緒に仕事をしていくことになる」と語ったが、その一方で「当然、Jリーグの試合はすべて見るつもりでいる。代表に入れる可能性のある選手を探していくのが私たちの仕事。当然、将来を担っていく選手も注意して見ていくので、すべての選手に可能性があると言っていい。ピッチの上の結果次第で、すべての選手に代表チームの門戸は開いている」と強調した。

 10月8日のアルゼンチン戦、同12日の韓国戦(ソウル)は準備期間が短いこともあり、これまでのメンバーが中心になる可能性が高いが、12月のJリーグ閉幕後にはトレーニング合宿を行いたい意向も示している。来年1月のアジア杯では海外組を呼べない可能性もあり、思い切った若手の抜擢もあり得る。

 「監督が日本人であれ、外国人であれ、一度日本代表の監督になったら、日本人の持っている特長を尊重しないといけない。そのコンセプトからズレずに、私がこれまで培ってきた経験をプラスしてチームをつくっていきたい」。全スタッフがそろい、いよいよ本格始動するザックジャパン。4年後のブラジルW杯へ、新生日本代表が動き出した。

<写真>コーチングスタッフとともに再来日したザッケローニ監督(中央)。左からコラウッティ・テクニカルアシスタント、アグレスティ・コーチ、ザッケローニ監督、アルバレッラ・フィジカルコーチ、グイードGKコーチ

(取材・文 西山紘平)

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