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熾烈なFW争いを原動力に柏が4連勝、最短で10・17にJ1復帰が決定

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[9.23 J2第27節 柏5-1札幌 柏]

 いよいよJ1復帰へのカウントダウンに入った。柏レイソルが5発大勝で4連勝。この日試合のなかった4位千葉に勝ち点19差を付け、最短で10月17日の第30節・大分戦にもJ1復帰が決まることになった。

 柏がここからさらに3連勝して勝ち点を70に伸ばした上で、千葉が3連敗し、さらに5位東京Vが今後の3試合で勝ち点を1でも落とした場合、7試合を残して柏の3位以内が確定する。

 熾烈なポジション争いが好循環を生んでいる。この日はFW北嶋秀朗とFW林陵平が前節の千葉戦(3-2)に続いて先発2トップを組んだ。千葉戦で21試合ぶりに先発し、今季初ゴールを決めた北嶋は後半15分に2戦連発となる先制点。「自分でチャンスをつかんで、ポジションを手にして、これを離したくないという気持ちは強い。点を取ることだけを考えてプレーしていたし、高いモチベーションでできている」と力を込めた。

 FW工藤壮人やFW田中順也、FW澤昌克ら実力派ぞろいのFW陣にとって、気の抜けない試合が続いている。シーズン序盤は工藤が先発に定着し、ゴールを量産するなどチームを引っ張ったが、夏場以降は林や北嶋が途中出場で結果を残し、先発の座を奪う。中断期間にはFWホジェルも獲得するなどチーム内で高いレベルの競争が繰り広げられている。

 2試合連続の先発落ちとなった工藤は後半31分から北嶋に代わってピッチに入ると、同37分にダメ押しの4点目を奪った。チーム最多となる今季10点目は、7月17日の横浜FC戦以来、9試合ぶりのゴールだった。「チーム内で競争できているのは大事だし、高いレベルでサッカーができていることに喜びを感じている。試合に出てないときはメンタルやコンディションの面で勉強になるし、1年の中にはいいときもあれば、厳しいときもある。勉強しながらやっているし、充実している」と目を輝かせた。

 だれかが調子を落としても、すぐに次の選手が出てくる選手層。それを支える若手の台頭もある。この日もボランチのMF栗澤僚一が出場停止だったが、本来は右SBのDF小林祐三がボランチで先発して穴を埋め、後半は19歳のMF茨田陽生が堂々とプレーした。中2日で2試合連続のフル出場を果たした茨田は後半ロスタイムに今季3点目もマーク。高い次元での競争が首位独走の原動力になっている。

 11月のアジア競技大会に出場するU-21日本代表に選出された工藤は「代表に行くまでに昇格を決めたい。昇格に立ち会えないのは嫌なので」と言った。昇格は最短で10月17日。他力もあるとはいえ、10月中の昇格決定は決して不可能な目標ではない。

<写真>勝利に沸く柏サポーター
(取材・文 西山紘平)

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