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ミーティングでアルゼンチン対策。“メッシ・スイッチ”を要警戒へ

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 “メッシ・スイッチ”に注意せよ! 日本代表は6日の練習前に宿舎でミーティングを行いメッシ対策に着手した。アルゼンチンの試合映像を見ながらアルベルト・ザッケローニ監督が、FWリオネル・メッシ(バルセロナ)を中心とした強力攻撃陣について解説。選手たちは聞き入るように映像を見て、傾向と対策を膨らませた。

 分析したのは南アフリカW杯のグループリーグの対韓国戦(4-1)、8月の対アイルランド戦(1-0)、9月の対スペイン戦(4-1)と最近の試合で、内容は得点パターンばかりを抜き出して編集されたものばかり。得点シーンのほとんどがメッシを経由しており、DF伊野波雅彦(鹿島)は「メッシにボールが入ったときに“スイッチ”が入る。メッシがドリブルで中央突破を図ってきたときにはメッシだけでなくて、FWテベスとFWイグアインが動き出して、スイッチが入る」とメッシばかりに気をとらわれず、他のFWにも気を配りながらポジショニングするよう指示されたという。

 さらなる“要注意人物”と挙げられたのが、MFハビエル・マスチェラーノ(バルセロナ)。ボールの配球役であるセンターハーフで、伊野波は「マスチェラーノが全部(サイドや前線に)振っている。やられないようにガツンと行かないといけない」。ここに徹底したプレスをかけてパスを前線に送らせない、もしくは精度を下げさせれば、メッシにボールが渡る回数が減り、イグアインら攻撃陣に“スイッチ”が入る回数も少なくなる。

 MF長谷部誠(ボルフスブルク)も「個の技術が高い。メッシは一人では止められないと思います」と話しており、長谷部ら中盤がいかに、まずはマスチェラーノのパスを封じるかにかかっている。

 「準備をしっかりしたい。出るつもりでやってるし、イメージはできている」とスタメンの可能性もある伊野波は力強く言い切った。この日午後の練習は主に攻撃に時間が割かれたが、当然、守備面の確認も行われた。あとは本番でいかに発揮するか。スペインに4-1大勝した最強アルゼンチンだけに簡単な事ではないが、何とかして“メッシ・スイッチ”を入れさせず大量失点を避ける。

<写真>練習中にザッケローニ監督が関塚隆コーチと言葉をかわす

(取材・文 近藤安弘)

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