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メッシ、日本戦はバルサと同じ右FWで先発か。アルゼンチン指揮官、あの“2FW”を要警戒

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 アルゼンチン代表のセルヒオ・バティスタ暫定監督は7日に都内で会見を開き、あす8日の日本戦(埼玉)に向けた意気込みを語った。怪我から復帰したばかりのFWリオネル・メッシ(バルセロナ)の先発起用を示唆し「アルゼンチン代表というのは、フレンドリーマッチとはいえ、勝たなくてはいけない」と必勝を宣言した。
 メッシは9月20日のA・マドリー戦で右足首を負傷し、3日のマジョルカ戦で復帰したばかり。この試合でゴールを決めたが、まだ万全とは言えず、出場が心配されていた。しかし、バティスタ暫定監督は「プレーできる状態だ。チームと一緒に準備している。フィジカルは準備万端だ」と先発起用を示唆した。
 さらにポジションについても言及。「メッシはどこでもプレーできるが、代表では右サイドでプレーするのがいいと思っている」と3トップ右で起用を明言した。メッシは南アフリカW杯ではトップ下を務めて無得点に終わったが、同監督はバルセロナと同じ右FWに据え、ドリブル&ゴールに専念させる方針だ。
 日本代表についても、しっかりと把握していた。バティスタ暫定監督は「日本が成長していることは知っている。日本はチームとして戦い、技術も高い。そして良く走る」といい、要注意人物に「特には本田(圭佑)はテクニカルレベルの高い選手。そして19番(森本)もだね」とFW本田圭佑とFW森本貴幸を挙げた。
 もちろん、アルベルト・ザッケローニ監督をセリエA時代からのよく知るといい「彼のプレースタイル(戦術)を良く知っている。ただ、代表とリーグ戦では違うはず。W杯、そしてパラグアイ戦、グアテマラ戦を見たが、あまりやり方を変えずにやってくるのではないか」とすでに分析を終えていることをうかがわせた。
 親善試合で、日本のファンも勝敗を度外視して、メッシらのプレーを楽しみしている。しかし、バティスタ暫定監督においては、この試合の位置付けは非常に高い。肩書きどおり、まだ暫定監督で、契約は年内までの予定。アルゼンチン協会はその後はさらなる名将を招聘すべく、動いている。一部選手はバティスタ監督を支持し、本人も続投を望んでいるという。この日の会見でも「この試合は選手もそうだが、テクニカルスタッフにとっても重要な試合になる」と力説していた。
 「とにかくメッシにはエンジョイしてもらいたい。試合を楽しんでもらいたいね」。メッシは新生アルゼンチンのキャプテン就任を望んでいるが、話し合ってMFハビエル・マスチェラーノ(バルセロナ)にすることを決定した。これも「メッシにはプレッシャーをかけたくない。伸び伸びとプレーしてほしい」と、指揮官はメッシの能力を最大限発揮させるための措置だと明かした。
 飛行機に乗り遅れたFWゴンサロ・イグアイン(R・マドリー)も無事に合流。FWカルロス・テベス(マンチェスター・C)を含めた3トップが披露されそうだ。W杯王者スペインを4-1粉砕したメッシを右FWに入れた“最強布陣”で、日本を本気で倒しにくる。
<写真>9月7日のスペイン戦でゴールを決めたメッシ。世界王者を下した破壊力で日本に襲い掛かる
(取材・文 近藤安弘)

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