[10.8 キリンチャレンジ杯 日本1(HT)-0アルゼンチン 埼玉]
　日本が先制!　日本代表は8日、埼玉スタジアムでアルゼンチン代表と激突。アルベルト・ザッケローニ新監督の初陣で注目を集める中、9月の親善試合でW杯王者のスペインを4-1で下した“暫定世界王者”から、日本が先制点を奪った。
　前半19分、MF長谷部誠(ボルフスブルク)の強烈ミドル弾をGKセルヒオ・ロメロ(AZ)がキャッチしきれず、こぼれ球にFW岡崎慎司が反応。飛び出したロメロより一瞬早く右足を振り抜き、先制点を叩き込んだ。これが“ザック1号弾”となった。
　立ち上がり、日本はアルゼンチンの速さに苦しんでいたが、徐々に前からのプレスが機能し始める。前半9分にはDF内田篤人(シャルケ04)の右クロスに岡崎が飛び込み右ボレー。決定的だったが、これはGKロメロの正面を突いてしまう。
　しかし、これで勢いに乗り“らしさ”が発揮される。同11分にはDF長友佑都(チェゼーナ)がミドルシュート。その後もFW香川真司(ドルトムント)が得意のドリブルで再三切れ込み、魅せ場を作った。前半42分には内田が抜け出し強烈ミドルシュートを放ったが、追加点は奪えなかった。
　アルゼンチンは開始7分に鋭いドリブル突破からFWリオネル・メッシ(バルセロナ)がループシュートを放つが、わずかに上に外れた。メッシにボールが入ったときはチャンスとなるが、日本は長友がマッチアップしたほか、長谷部まで最終ラインに下がってケア。何とか無失点に封じた。
　アルゼンチンは前半のうちにFWディエゴ・ミリート(インテル)、MFエステバン・カンビアッソ(インテル)が足に違和感を訴えて交代するハプニングがあった。
　後半、どんな展開になるのか。アルゼンチンはこのまま“寝た”ままなのか。アルベルト・ザッケローニ新監督の采配は?　さまざまなところに注目が集まる。
(取材・文　近藤安弘)