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本田圭「韓国戦は内容より結果」

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Text alert@韓国・坡州
 アルゼンチン戦に続いてトップ下での先発出場が濃厚な本田圭佑(CSKAモスクワ)が、永遠のライバル韓国に対して強烈な負けん気を見せた。

 「前回も負けていますし、何度も同じ相手に負けるのはイヤ。そういった意味では、アルゼンチン戦とはちょっと違った内容になる。内容以上に結果が大事なると思います」

 思い返すたびに悔しさがこみ上げるのが、5月24日のホームでの韓国戦だ。南アフリカW杯へ向かう日本代表にとっての壮行試合。トップ下で先発した本田は、名古屋グランパスエイト時代の同僚だった金正友の執拗なマンマークを受け、何もできないに等しい内容に終始して、日本を敗戦に招く一因となった。

 今回、金正友は代表メンバーから外れているが、W杯後に就任した韓国のチョ・グァンレ新監督は「中盤の勝負が勝敗のカギを握る」と、エースのパク・チソンを1列下げて守備的な位置で使うプランを明かしており、12日の試合でも本田がフリーになる場面は少ないことが予想される。

 常にゴールを目指すことを最重要視する本田は、W杯後にクラブでも代表でも点を取っていないことについて聞かれると、「そこはやはり甘くないと感じている。きっちり警戒されても点が取れるように、もっともっと、総合的にレベルを上げていかないといけない」と真正面から返答するなど、現状をしっかりと受け止めたうえでの韓国撃破を狙っている。長谷部誠が「技術では日本の方が上だと思っている」と自信を示すのに対し、「今、韓国の方が僕たちよりレベルが高いと思う」という違ったとらえ方をしているところも、いかに悔しさをかみしめているかを示すものだろう。
 
 だからこそ大事なのは気持ちの部分。「気合いの入った韓国に勝つには、もう少し俺たちのほうが気持ちを入れていかないといけない。ありきたりな言葉だが、ボール際とか、当たり前のところをひとつひとつ譲らないことが勝利への近道だと思う」

 美しいサッカーより、泥臭くても勝つサッカー。韓国戦ではとことん勝負にこだわり、勝利をもぎ取るつもりだ。

(取材・文 矢内由美子)

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