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U-19 の敗戦を憂う内田篤人

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Text alert@韓国・坡州

「負けたの?2-0から?ワールドユース出られないの?」

 翌日に控えた韓国戦を前に、最終調整を終えた内田篤人(シャルケ04)が、中国で開催中のU-19 アジア選手権準々決勝でU-19日本代表が敗れたことを知り、表情を曇らせた。“弟分”が、来年コロンビアで行われるU―20W杯の出場権獲得に失敗したからだ。

 「確か前回もそうだったよね? でかいね。出られないのはもったいない。僕ら調子乗り世代は出て経験になったことも多かったし」

 07年にカナダであったU―20W杯。槙野智章(広島)らとともに闘い、世界舞台で得た経験を糧に成長し、08年1月に発足した岡田ジャパンではすぐにレギュラーの座をつかんだ。W杯南アフリカ大会こそレギュラー落ちしたが、今夏にはドイツに移籍して欧州CLにも既に出場。ザックジャパンの初陣だったアルゼンチン戦でも見事に先発の座を射止めている。さまざまな経験を持つ内田の言葉だけに「出られないのはもったいない」という響きは重い。

 この日の練習では長友佑都とセットでミニゲームなどをこなした。痛めている左足小指の状態が悪化することもなく、韓国戦の先発も濃厚だ。

 「相手はでかいだろうし、僕が思うに、アルゼンチンよりやりにくい。アルゼンチンは中にきたけど、ワイドに使ってくるだろうと思う。モチベーションも多分違うだろうしね」

 淡々とした口調に、“借りを返す”との思いをにじませた。
(取材・文 矢内由美子)

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