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右サイドでキラリ、負傷明けの松井をザック監督も絶賛

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[10.12 国際親善試合 韓国0-0日本 ソウル]

 日本代表FW松井大輔(トム・トムスク)が右MFで“ザックジャパンデビュー”を飾った。左ひざの炎症のため8日のアルゼンチン戦(1-0)を欠場。離脱者が相次ぐ中、韓国遠征に帯同すると、着実にコンディションを上げ、先発の座をつかんだ。

 サイドから何度もチャンスメイクした。前半16分、MF遠藤保仁のパスからフリーでボールを受けると、ゴール前に鋭いクロス。同27分には正確な浮き球パスを通し、FW本田圭佑の強烈ミドルを呼び込んだ。後半32分にもMF長谷部誠の絶妙なスルーパスから左サイドを抜け出し、ゴール前に折り返す。ボールはDFチェ・ヒョジンの手に当たったようにも見えたが、主審の笛はならず、惜しくも得点にはつながらなかった。

 「あれはハンドだと思う」と悔やんだ松井だが、アルベルト・ザッケローニ監督は試合後「サイドチェンジを使ってサイドから攻撃できたのはよかった。特に日本の右サイドからチャンスが生まれていたと思う。右の内田と松井のところにスペースができて、そこにボールを放り込んで相手が間延びした」と、サイドを効果的に突いた松井の動きを絶賛した。右サイドではFW岡崎慎司がアルゼンチン戦で決勝点。松井はケガで出遅れた感もあったが、この1試合で指揮官の評価も大きく高めたようだ。

 「できるだけ前の方でボールを1回落ち着かせるというのをイメージしていた。足元でボールをもらう選手が多くて、もう少し試合の中でみんなで分かり合えないといけない」。そう冷静に試合を振り返った松井は「収穫はすごい自信になったこと。これを続けることが大事。アルゼンチン戦はサイドにスペースがあったけど、今日はなかった。どこにスペースが空くか、どこを攻めればいいか、試合の中で分からないといけない。そういうのが若い選手には必要」と、収穫と課題を手にしたザックジャパン2試合に大きな手応えをつかんでいた。

<写真>右ウィングの松井
(取材・文 西山紘平)

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