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GK西川が守護神争い殴りこみの無失点ドロー

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Text alert@韓国ソウル

 “代役”から守護神争いのライバルへ。昨年10月8日のアジア杯予選香港戦以来、2度目の国際Aマッチ先発を果たしたGK西川周作(広島)が、安定したプレーで韓国を無失点に抑えた。

 6-0で勝った香港戦に続く無失点。先日のアルゼンチン戦でも川島永嗣(リールス)が右内転筋を痛めて後半40分に退いたあと、交代でピッチに立っており、これで通算185分間無失点となった。

 アルベルト・ザッケローニ監督には日頃から「常に笑顔でいよう。試合でガチガチになるのではなく、楽しんでやれと言われている」と言われているといい、「試合に出させてもらえたこと、失点せずに終わったことが良かった」と笑顔を浮かべた。

 もちろん、実践したのは笑顔の心得だけではない。ザック流のディテールにこだわった守備を無難にこなしたことが何より大きい。「短い時間だったけど、アルゼンチン戦から監督の言っていたことを理解して、表現できていた。浸透は早かったと思う」と組織守備の構築に胸を張った。

 声の通らない中で、コーチングでも機能した。4-2-3-1でスタートし、後半途中からはトリプルボランチにシステム変更。韓国を相手に完全に崩された場面はなく、ピンチらしいピンチが数えるほどだったことは評価に値する。後半13分にパク・ジュヨンのヘディングシュートを後ろにファンブルし、ゴール手前で長友佑都がどうにかクリアした場面はヒヤリとしたが、それ以外は大過なく90分間を終えた。

 ザックジャパンの守護神争いは川島が一歩リードしていると見られるが、ポテンシャルの面では西川もそん色はない。ザックジャパンの次の試合は来年1月のアジア杯。欧州組の川島が招集されるかどうかは微妙だ。

 「川島君、権田君に曽ケ端さんもいるが、自分も年が年(24歳)。しっかりやっていきたい」と西川。アジア杯に向け、いつ守護神を任されてもOKとの意気込みは、頼もしい。

<写真>日本代表GK西川
(取材・文 矢内由美子)

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