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F東京、好機連発も新潟にドロー。ロスタイム、権田がPKセーブで勝ち点1つかむ

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[10.23 J1第27節 F東京1-1新潟 味スタ]

 J1第27節は23日に1日目が各地で行われ、東京・味の素スタジアムではFC東京アルビレックス新潟が対決した。新潟がMFマルシオ・リシャルデスのFK弾で先制したが、F東京はMF梶山陽平のPK弾で追い付き1-1ドローに終わった。

 F東京は後半ロスタイムにPKを与えてしまったが、GK権田修一が何とかセーブして勝ち点1をもぎ取った。とはいえ、これで本拠地・味の素スタジアムで11試合連続勝ち星なし(7分け4敗)となった。

 F東京は司令塔の梶山陽平がリーグ戦4試合ぶりに先発復帰。また、怪我で出遅れていたMF米本拓司が今季公式戦初のベンチ入りを果たした。システムは4-4-2でGKは権田修一、DFラインは右から椋原健太、森重真人、今野泰幸、中村北斗。ダブルボランチは徳永悠平と梶山陽平、2列目は右に石川直宏、左に羽生直剛が入った。2トップは大黒将志と平山相太が組んだ。

 対する新潟は韓国代表MFチョ・ヨンチョルが出場停止から先発復帰。システムは4-4-2でGKは東口順昭、DFラインは西大伍、千葉和彦、永田充、酒井高徳。ダブルボランチは三門雄大と本間勲、2列目は右にマルシオ・リシャルデス、左にチョ・ヨンチョルが入った。2トップは大島秀夫とミシェウが組んだ。

 立ち上がりから新潟がボールをつないだが、決定機を多く作ったのはF東京だった。前半3分、徳永から右の石川へパスがつながり、ドリブル突破してクロス。これに大黒がドンピシャで飛び込んだが、ヘディングシュートはわずかに右に外れた。前半10分には石川の右CKに中央で森重が頭を合わせる。これは枠に飛んでいたが、GK東口の好セーブに阻まれた。

 新潟はチョとマルシオの個人技で打開を狙うが、バイタルエリアを崩せない。前半20分と同28分にチョがドリブルからのミドルシュートでゴールを狙うが、いずれも枠を外してネットは揺らせなかった。

 それでも新潟はボールをキープし、中盤を支配する。そして前半45分、新潟が“個人技”で貴重な先制点を奪った。PA正面でマルシオ・リシャルデスが徳永に倒されて得たFK。これを自ら右足で蹴り込みゴール左隅に叩き込んだ。土壇場で華麗な一発を沈め、1-0の折り返しに成功した。

 両チームともにメンバー交代なく後半がスタート。前半同様に新潟がボールをつなぎ、F東京はショートカウンターを狙う。開始2分、PA右のこぼれ球から石川がシュートを放つが、惜しくも枠を外した。最初に交代のカードを切ったのはF東京。後半10分、羽生に代えてMFリカルジーニョを投入した。新潟は同15分、大島に代えてMF小林慶行を投入。小林はボランチに入り、三門が左MFに、チヨがFWに回った。

 その直後、F東京が同点に追いついた。後半15分、PA内左でパスを受けた平山が倒されてPKをゲットした。これを同16分に梶山陽平がしっかりとゴール左下に決めて1-1とした。これでホームのF東京がサポーターの声援に乗り、息を吹き返し始めた。

 後半26分、F東京は大黒が右サイドで梶山の縦パスに抜け出し、そのまま右足シュート。これはわずかに左に外れたが、ボールをつなぐ時間が増えてくる。その2分後にはPA右を崩し、最後は石川が走り込み足を伸ばしたが、わずかにボールに届かなかった。

 その後もF東京がチャンスを作る。後半31分、梶山がドリブル突進からシュート。PA右のこぼれ球を平山が左足でシュートしたが、GK東口にセーブされた。その1分後には右クロスに大黒が飛び込んで頭を合わせるが、これもわずかにゴールマウスを外した。

 新潟は後半33分、千葉に代えてDF鈴木大輔を投入。CBに入れて守備の引き締めを行った。それでもF東京が好機を作る。同37分、平山が左クロス。ゴール前の石川にドンピシャだったが、石川は右足のシュートをミートに失敗し、上に外してしまった。同39分、F東京は石川に代えてMF松下年宏を投入した。

 後半43分、両軍ともに3枚目となる交代のカードを切った。F東京は大黒に代えてMF大竹洋平を、新潟は三門に代えてFW田中亜土夢を送り出した。

 ロスタイムは3分だったが、終了直後にF東京が最大のピンチを迎えた。リカルジーニョがPA内左で西を倒しPKを献上してしまった。リカルジーニョは2枚目の警告で退場した。新潟のキッカーは名手マルシオ・リシャルデスだったが、GK権田修一が右に飛んでファインセーブ。直後に試合は終わり、1-1の引き分けに終わった。

(取材・文 近藤安弘)

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