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川崎F・矢島がエースの穴を埋める活躍。今季初先発で初ゴール!

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[10.24 J1第27節 大宮2-2川崎F NACK]

 期待に一発回答だ。川崎フロンターレのFW矢島卓郎が今季初先発でフル出場を果たし、今季初ゴールも記録。負傷欠場したエースFWジュニーニョの代役として役割を十分に果たした。

 前半5分、PA左で黒津勝からパスを受けて突進し左足を一閃。持ち味の馬力を生かした突破と振りの速いシュートで貴重な先制点をもたらした。「黒さんからいいタイミングでボールが入ってきた。持ち出してシュートにいったのはイメージどおりでした。早い時間に点が取れたのは良かった」と矢島は笑みを浮かべた。

 今季は開幕直後から相次ぐ負傷で戦線離脱。苦しいシーズンを過ごした。今夏にFW鄭大世がドイツに移籍し、同じように馬力があり、ポストも空中戦も強い矢島の復帰に期待が高まっていた。だが予定より遅れ、復帰は9月18日の湘南戦だった。その後はスーパーサブとして待機していたが、ジュニーニョの負傷に伴い、この日の大宮戦でようやく初先発のチャンスを得た。

 「とりあえず45分やってみてと。ハーフタイム、足は大丈夫だと伝えた。(途中で)代えられるかなと思ったけど、90分できた。足は問題なかった」と今季初のフル出場ながら患部に違和感が出なかったことを喜んだ。

 ただ、満足はしていない。「もっとコンディションを上げないといけない。後半とか、足が止まっていた。いい感じにタメができたり、自分のペースでできたところもあるけど、もっと効果的な攻めができないといけない。ちょっと淡白だった」と体力面で課題が出たこと明かした。

 「(試合終了までピッチに)残してくれたんで、最後、決めたかった。次に使われたら、決めて、勝ちたいです」とストライカーとしての欲を見せた矢島。今の川崎Fでは唯一の大型FW。シーズンは終盤に差し掛かったが、完全復活、いや更なる“覚醒”を果たし、チームが目標とするACL出場の3位以内に貢献するつもりだ。

(取材・文 近藤安弘)

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