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意外にもナ杯初載冠となる川口、9年前の“リベンジ”を誓う

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 Jリーグだけでなく、日本代表など数々の栄冠をつかんでいるジュビロ磐田のGK川口能活だが、意外にもナビスコ杯は自身初のタイトルとなる。それだけに2日の前夜祭で意気込みを聞かれると、いつも以上に気合で満ちた言葉が返ってきた。

 「(ナビスコ杯のタイトルは)特別なものですね。(磐田との決勝だった)9年前はマリノスから(海外に)移籍したばかりで、決勝の舞台に立てなかった。今回は決勝に出られる。チャンスをものにしたい」

 “9年前のリベンジ”に燃えている。磐田-横浜FMが激突した9年前、2001年のナビスコ杯決勝。川口は同年秋にポーツマス(イングランド)に移籍したため、出場することはできなかった。当時は、榎本達也が守護神になり、決勝戦では延長の末のPK戦で勝利した。異国の地で仲間たちの奮闘を喜ぶと共に、複雑な心境だったことを思い出す。それだけにナビスコ杯に賭ける思いが強い。

 前夜祭では10歳以上年下の広島DF槙野智章から公然とゴールダッシュ宣言をされたが、やすやすとゴールを割らせるつもりはない。それだけの修羅場は潜り抜けてきた。大舞台でのもののほか、2008年はJ1・J2入れ替え戦も経験した。川口は「負のプレッシャーというかそういうのも味わった。そういうのを乗り越えて、成長できている。それが、チームの粘り強さに出てきている。スキを与えないような試合をしたい」と表情を引き締めた。

 2010年11月3日。川口にとって新たな歴史の一ページになるか。自身初のナビスコ杯制覇記念、そして磐田の名門復活へのスタート地点となる記念日に-。そんな強い決意を胸に“炎の守護神”がゴールマウスに立ちはだかる。

[写真]ナビスコ杯初優勝を狙う川口能活

(取材・文 近藤安弘)

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